
20年ほど前に知り合った女性のことをふと思い出しました。彼女は若きニットデザイナー。彼女の仕事場の椅子にはいつもカーディガンがかけてありました。夏にはノースリーブの肩に羽織る薄手のもの、寒い季節にはカシミアの上品なもののこともあれば、ざっくりと編まれた厚手のもののこともありました。ニットのデザイナーなのですから当たり前なのかもしれませんが、わたしには彼女はカーディガンを愛しているのだと思えたのです。
<黒×ブルー×パープル>
黒いタートルもカシミアのクルーネックもモヘアのプルオーバーも持っているのですが、黒いカーディガンは持っていませんでした。「あったらとても便利なのではないかしら、今年の秋と冬は黒いカーディガンを着て過ごすと良いみたい」、そう思い立ったのはまだ春先のことでした。
<美しき黒>
ふわふわと柔らかい、黒が美しいカーディガンです。何にでも合うと安易に思っていましたが、コーディネートを考えるのが想像していたよりもずっと楽しくて、脱帽です。

