3. NPO法人の4つの種類それぞれの概要と認定までの流れ
NPO法人には、特定非営利活動法人(NPO法人)、認定特定非営利活動法人(認定NPO法人)、控除対象特定非営利活動法人(指定NPO法人)、特例認定特定非営利活動法人(特例認定NPO法人)の4種類がある。ここではそれぞれの概要を解説する。
![[所轄庁 (都道府県・政令市)]
任意団体
↓
認証
↓
NPO法人(法人格)
↓
認定
↓
認定NPO法人(税制優遇)
任意団体
↓
認証
↓
NPO法人(法人格)
↓
仮認定
↓
特例認定NPO法人
(税制優遇 ※制限あり)
↓
認定
↓
認定NPO法人(税制優遇)
任意団体
↓
認証
↓
NPO法人(法人格)
↓
条件指定
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指定NPO法人
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認定
↓
認定NPO法人(税制優遇)](https://assets.mama.aacdn.jp/contents/95/2025/11/1764292089109_cdiqpey118v.png?maxwidth=800)
3-1. 特定非営利活動法人(NPO法人)
特定非営利活動法人(NPO法人)は、「特定非営利活動促進法」に基づいて所轄庁の認証を受けて設立されたNPOのことを指す。4種類のNPO法人の基本となるものだ。
前章で紹介したNPOの税制優遇や社会的信用などのメリットが得られる。社会への貢献が認知されれば、寄付金を集めやすいというメリットにもつながる。
3-2.認定特定非営利活動法人
「認定特定非営利活動法人制度」によって認められるのが「認定特定非営利活動法人」、いわゆる認定NPO法人である。通常のNPO法人より厳しい基準を満たす必要があるが、税制上の優遇処置が拡張され、寄付金を集めやすい。
さらに認定NPO法人自身に対する税の優遇措置(みなし寄附金制度)も適用され、収益事業から公益目的事業へ金銭その他の資産を支出した場合に、その支出した金額も収益事業にかかる寄付金の額とみなして税額を計算することができる。
認定されるためには、NPO法人として1年を超える活動実績があることに加え、より公益性の高い活動を適正に行っていることを確認するための要件を満たしている必要がある。
要件のうちの一つが、市民から広く支援を受けていることを判断する基準を指すパブリック・サポート・テスト(PST)には、次の基準のうち1つを満たす必要がある。
- 相対値基準
- 経常収入のうち、寄付金収入が5分の1以上
- 絶対値基準
- 寄付金総額が3,000円以上の人が、年平均で100人以上
- 条件個別指定
- 自治体の条例によって「寄付金税額控除の対象となる法人」に指定されていること
なお、認定NPO法人の有効期間は、認定日から起算して5年となっている。更新する場合は、有効期間満了日の6カ月前~3カ月前までに申請が必要だ。
関連記事:認定NPO法人とは? NPO法人との違いや申請するメリットを解説(別タブで開く)
3-3.条例指定特定非営利活動法人
各自治体が独自に定める基準を満たすことで、指定を受けられるのが「条例指定特定非営利活動法人」、いわゆる指定NPO法人だ。
指定NPO法人は、認定NPO法人に準じた税制優遇を寄付者が受けられる。認定NPO法人の認定要件を満たせない場合でも、指定NPO法人を目指すことで、寄付促進につなげられる。
認定NPO法人の認定要件を満たせない具体例は、設立後間もない、支援者数が少ないなどのケースだ。
なお、条例指定されることでパブリック・サポート・テスト(PST)の基準を1つ満たすことができ「認定NPO法人」の認定を受けやすくなるメリットもある。ただし、指定期間が5年間と定められており、5年ごとに更新を受けなければならない。
3-4. 特例認定特定非営利活動法人(特例認定NPO法人)
NPO法人のうち、特にスタートアップ期を支援するために設けられた法人格が「特例認定特定非営利活動法人」、いわゆる特例認定NPO法人だ。設立後5年以内のNPO法人を対象に、申請の機会は認定の有効期間(3年間)を含め、1回のみ認められる。以前は「仮認定NPO法人制度」と呼ばれていた。
認定NPO法人になるための基準を満たすことが難しいNPOのスタートアップ支援として作られたものである。
特例認定NPO法人も個人や法人の寄付者に税制上の優遇措置があり、寄付金を集めやすく、支援活動がしやすくなるメリットがある。ただし、認定NPO法人の優遇措置「みなし寄付金制度」は適用されない。
まとめ
NPO法人、一般社団法人、一般財団法人、公益社団法人・公益財団法人、社会福祉法人など、非営利団体にはさまざまな法人格がある。
さらに、NPO法人の中にはNPO法人、認定NPO法人、指定NPO法人、特例認定NPO法人の4種類があり、それぞれに認定・指定の要件が異なる。
法人を設立する際には、各法人格の特徴を比較検討しよう。また、どの法人格を選ぶにしても、団体の理念や活動内容を明確に示し、広く周知させ市民に共感を得ることが継続した活動を続けるために重要だ。
参考文献:
国税庁「特定非営利活動促進法により設立されたNPO法人の法人税法上の取扱い」(外部リンク)
内閣府NPOホームページ「特定非営利活動(NPO法人)制度の概要」(外部リンク)
内閣府「公益法人制度とNPO法人制度の比較について」(外部リンク)
法務省「 一般社団法人及び一般財団法人制度Q&A」(外部リンク)
国土交通省官公庁『「観光地域づくり法人(DMO)における自主財源開発手法ガイドブック」 第3章法人格の種類による財源の特徴』(外部リンク)
公益法人Information「(公益社団・財団法人と一般社団・財団法人の違い)」(外部リンク/PDF)
法務省 「一般社団法人及び一般財団法人制度Q&A」(外部リンク)
