東京23区の家探しは“大争奪戦時代”に突入。“分単位”で物件がなくなることも…不動産業者に聞く、「ちょうどいい物件」の見つけ方

東京23区の家探しは“大争奪戦時代”に突入。“分単位”で物件がなくなることも…不動産業者に聞く、「ちょうどいい物件」の見つけ方

◆“ちょうどいい物件”を逃さないようにしたい

 
——実は私も来春より上京予定で、秋ごろから物件探しに奔走しています。しかし「賃料」や「交通の便」を考慮すると、条件を満たす物件を見つけるのは、なかなか難しいのが現状です。

草薙:たしかに難しいですよね。ただ、実はそれこそが、新生活を控える人がついやってしまいがちな“落とし穴”なんです。

 物件探しでは、95点以上を目指しすぎるがあまり、80点台後半の“ちょうどいい物件”を逃してしまうケースがあります。もちろん100点の物件も存在こそはしますが、そうした物件はライバルが多く、家賃も強気な設定になりがちです。

 完璧に近い物件が出てくるのをずっと待っていると、「90点、85点でもいいや」と考える人たちに先を越されていきます。せっかく早期から動き出したにもかかわらず、「最終的に契約できた物件は70点でした」というケースも珍しくありません。

——さまざまな条件が浮かぶ中で、優先順位をつけて取捨選択していく……。当然のこととはいえ、うまく折り合いをつけるのは難しいですね。

草薙:そうですよね。私はお客様のニーズを聞いた上で「アキネーター」のように質問を重ねながら正解を探っていくようにしています。お客様の要望をひとまずすべて教えていただき、そこから一緒に優先順位をつけていきましょう、という流れです。

 そして、トップ5の中で1~3位の優先事項が揃っている場合は強くお勧めをしています。優先順位が低い条件に関しては、代案を紹介することが多いです。

◆初期費用を下げるため、交渉するとしたら…

——やはり「賃料」や「初期費用」など金銭面を基準に、そのほかの条件を考えることが多いですよね。

草薙:そうですね。ただ、お子様と親御さんとでは、優先順位が変化する傾向があるんです。

 就職の場合、本人たちが家賃を支払う前提でお部屋探しを始める方がほとんどなので、重視するのはやはり「賃料」です。一方で、親御さんは「治安」や「防犯面」を重視されます。特にオートロックの有無ですね。

——親子で条件にギャップが生まれるということですね。しかし子供が賃料を払うことが前提の中で、セキュリティ面を追求すると金銭面で難しさが出てくるのではないでしょうか。

草薙:その通りです。賃料を1万、2万と上げていくと選択肢は間違いなく広がります。その差額分を親御さんが負担することで、金銭面とセキュリティ面のどちらも満たすことができますよね。もちろん、家賃交渉も可能です。ただし需要が集中する1月から3月にかけては、むしろ賃料が高騰する時期なので難しいでしょう。

——たしかに需要が高まる時期に家賃を下げる理由はありませんよね。では、そのほかに交渉の余地があるものはありますか?

草薙:初期費用の一部は交渉可能だと言えるでしょう。いくつか例を示しますね。

•家賃を数千円上げる代わりに、初期費用を軽減する。 
•入居時に支払うクリーニング費用を、退去時の支払いに変更する。


 トータルコストは変わりませんが、物入りの新生活前に初期費用を下げられるのはメリットといえるでしょうか。こうした交渉は私たちの腕の見せどころですね。


配信元: 日刊SPA!

提供元

プロフィール画像

日刊SPA!

日刊SPA!は、扶桑社から発行する週刊誌「週刊SPA!」が運営するニュースサイトです。雑誌との連動はもちろん、Webオリジナルの記事を毎日配信中です。ビジネスマンが気になる情報を網羅!エンタメ・ライフ・仕事・恋愛・お金・カーライフ…。ビジネスタイム、プライベートタイムで話したくなる話題が充実!

あなたにおすすめ