いつまでも輝く女性に ranune
高市政権82%支持の裏側に「マイルド右翼化する男たち」の影。年収500万円でも“弱者感”を抱えるワケ

高市政権82%支持の裏側に「マイルド右翼化する男たち」の影。年収500万円でも“弱者感”を抱えるワケ

◆弱者感を抱えた男は人知れずマイルド右翼に

新たな生きづらさ 男に広まる[弱者感]
写真はイメージ
「なんだかんだ強者の立場にいる彼らは、社会的地位もあり、家族もいて他人の目も気になるため、自分の暮らしをなげうってまで大きな革命を望むことはない。周囲との摩擦を避けるため、イデオロギーが強い極端な行動をするつもりはないのです。

実際、私が取材した右翼思想の持ち主も『内心は、女性は家庭に入るべきだと思っていますが、会社や人前では女性の社会進出を推進するポーズを取っている』と語っていました。本音と建前を使い分けるのも、弱者感を抱えた男がゆえの処世術。人知れず“マイルド右翼化”する層は拡大していくのです」

窪田氏は、この現象は戦前の日本第一主義と酷似していると指摘する。

「戦前も、貧困層が蜂起したわけではなく、普通の一般市民が『西欧列強に搾取されている』という被害者意識から愛国運動を展開しました。今回も同じ構図が繰り返されていると感じています」

◆政治利用のために都合よく弱者感を叩き込まれる

当時の世論形成の裏には、列強による経済制裁を「ABCD包囲網」などとして喧伝した政府の存在がある。

「弱者感を抱えた男性の存在が政権運営の鍵になる構図は今後も変わらないでしょう。政治利用のため、都合よく弱者感を叩き込まれるのです」

政権支持の回復のため扇動され続ける彼らは本当の意味で被害者なのだ。

【ノンフィクションライター 窪田順生氏】
1974年生まれ。テレビ情報番組制作、週刊誌記者、新聞記者などを経て現職。著書に『潜入 統一教会』(徳間書店)など
新たな生きづらさ 男に広まる[弱者感]
ノンフィクションライターの窪田順生氏

取材・文/週刊SPA!編集部

―[新たな生きづらさ 男に広まる[弱者感]]―

配信元: 日刊SPA!

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