島根・玉造温泉の宿「界 玉造」で、“日本酒×温泉×文化”を味わう贅沢な夜。地酒バー、旬の会席、石見神楽、そして湯けむりの風呂酒まで——。50代女性にこそ似合う、“飲む・浸かる・味わう”三拍子そろった大人の島根ステイをレポートします。
松江・出雲観光の拠点は美肌の神湯・玉造温泉が正解!
松江や出雲観光の拠点にぴったりなのが、島根県の玉造温泉。その中でも「界 玉造」は、大人の女性が静かに癒やされる“しっとり宿”です。
古くから「神湯」と呼ばれ、1300年の歴史を誇る玉造の湯は、『枕草子』にも登場する“美肌の湯”。泉質は“デパートコスメ級の保湿力”と言われており、やさしい湯ざわり。湯上がりの肌はしっとり滑らか。体の力が抜けてとことんリラックスできます。
今年の朝の連ドラ『ばけばけ』の世界観を味わえるアクティビティはもしろん、島根の地酒や郷土文化を楽しむ大人の夜も魅力の一つです。(前編「朝ドラ聖地巡り×美肌の神湯」編はこちらから!)
地酒バーで日本酒ツウのスタッフと乾杯!“私の一杯”を探して
夕方に、ロビー奥の「日本酒バー」が開店。石見神楽の大蛇が出迎え、柔らかな灯りに包まれた空間には、島根県内30以上の酒蔵から集めた40種類以上の地酒が並びます。
何から飲めばいいか迷うことはありません。「界 玉造」にはしまね地酒マイスターの資格を持つスタッフがおり、好みや希望にあった地酒をおすすめしてくれます。
おすすめの一つは、金鳳酒造の「へるん」。その名は朝の連ドラ「ばけばけ」のモチーフになった松江の文豪・小泉八雲(愛称はヘルンさん)にちなんでいて、炊き立てご飯やナッツ、はちみつのような香ばしさが広がる複雑な香り。
出雲の旭日酒造の「八千矛(やちほこ)」は、出雲大社に奉納される御神酒として知られる旨味のある辛口が特徴。お酒があまり強くない方には、奥出雲酒造の甘酒や、低アルコールの地酒もおすすめです。
さらに、お猪口は湯町窯や出西窯など、地元の窯元の器。器の厚みや釉薬の風合いによって、お酒の香りの立ち方が変わるのだとか。日本酒が飲める人も、飲めない人も、日本酒の初心者さんも、詳しい人も、それぞれの楽しみ方ができるのがこのバーの魅力です。
飲み比べながら好みの一杯を探すうちに、気付けば顔がほんのり上気していました。
「へべれけになっても大丈夫ですよ。お部屋まですぐですから」と笑顔で言われ、ついもう一杯。千鳥足でも許される夜です。

