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63歳キャバクラの現役キャッチが明かす、若者たちとうまく付き合うコツ「周りからは“じい”と呼ばれて…」

63歳キャバクラの現役キャッチが明かす、若者たちとうまく付き合うコツ「周りからは“じい”と呼ばれて…」

◆周りから“じい”と呼ばれて


御厨:デリヘルドライバーとして働き始めて歌舞伎町のキャバクラを58歳で辞めるまでの10年が人生で一番長く感じました。あの頃はとにかく時間の経過が遅かったです。

――50代でその時間感覚は普通まずないと思います。

御厨:順風満帆な人生を歩んできた人には夜の世界はなかなか馴染めないかもしれませんが、いくつになっても不器用な人や苦労人ほど働ける業界という気もしますね。友達の紹介などからこの業界で働き始める若者が多いんですが、それまで僕が生きてきた世界とは別世界で、男性従業員も含めて出会ったことのないタイプの人間ばかりでした。

――それが苦痛に感じる人もいると思いますが、御厨さんは楽しめるタイプなんですね。

御厨:周りからは“じい”と呼ばれていましたが、私も“おじいちゃん”だってことを前提に接しているんで、別に苦ではなかったです。世代間ギャップなどがあるのは当たり前で、何かしら共通点があるとも対等な関係で話せるとも全く思っていないですね。

――コミュニケーションの面で、女の子と接する時に意識していたことはありますか?

御厨:当たり障りのない話をしながら、女の子が何を考えているか、何を欲しているか、雰囲気や言葉の端々で汲み取って、精一杯それに応えるようにしていました。これには飛び込みセールスなどの営業職で培った経験も役立ったと思います。

――それは女の子から信頼されるでしょうね。

御厨:でも、めちゃくちゃですよ。娘みたいな年齢の女性から「今日は仕事で4人も抜いた」とか、「嫌だって言っているのに彼氏が中出しする」とか、露骨な話を聞かされることが多かったです。

――いろいろな人生経験もあってか、相手の肩書きや属性で態度を変えず、フラットに接しているんだろうなとも感じました。

御厨:8歳から教会に通っている50年以上のクリスチャンなので、博愛精神が根付いているというか。デリヘル嬢だから、キャバ嬢だからという偏見はないです。私も人間なので、たまには合わないキャバ嬢や男性従業員もいましたが、基本的に敵は少なかったですし、みなさんからもよくしてもらいました。そのおかげで今日までこの業界で働いてこられたと思っています。

<取材・文/伊藤綾>

【伊藤綾】
1988年生まれ道東出身、大学でミニコミ誌や商業誌のライターに。SPA! やサイゾー、キャリコネニュース、マイナビニュース、東洋経済オンラインなどでも執筆中。いろんな識者のお話をうかがったり、イベントにお邪魔したりするのが好き。毎月1日どこかで誰かと何かしら映画を観て飲む集会を開催。X(旧Twitter):@tsuitachiii
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