ご近所事情がカギ――隣家と一体で売却できれば価値が上がる?
サユリさんの家の奥には3軒の住宅が並び、通路を共有しています。
もともとは1つの大きな屋敷を分筆してできた区画で、現在はA・B・C・D家(仮称)の4軒が密接しています。
実は、サユリさんの隣のD家がすでに売却を検討中とのこと。
もしこのD家とサユリさん宅を一体で売却できれば、通路を広げて車が入れるように整備することも可能になります。
これにより、土地の評価が大きく上がる可能性があるのです。
ただし、現実は簡単ではありません。
・B家は交流が少なく、売る意思がない。
・C家は子世帯同居で売却の予定なし。
・D家は高齢夫婦で将来的に売却の可能性あり。
・C家は子世帯同居で売却の予定なし。
・D家は高齢夫婦で将来的に売却の可能性あり。
ご近所関係も複雑で、長年のつきあいや生活リズムの違いなども絡み合っています。
「全員で足並みをそろえて動く」ことは難しく、慎重な交渉が必要です。
広すぎる家の維持費と老朽化問題
サユリさんの家は築30年以上。外壁や屋根の修繕も必要で、リフォーム費用は数百万円にのぼります。
室内も広く、2階はほとんど使っていない状態。
「掃除が追いつかないんです。息子の療養で外出も少なくなり、庭も手入れができなくて……もう限界です」
家は広ければ安心、という時代は終わりました。
年齢を重ねると「維持するだけで大変」「使わない部屋が多い」「光熱費が高い」など、“暮らしに合わない家”になってしまうケースが増えています。
そこで、サユリさんに「大規模リフォームではなく、現況での売却+住み替え」を提案しました。
