◆有名人でも容赦なし!“要注意客リスト”の実態

驚くべきことに、このリストには有名人の名前も含まれている。
「某有名俳優が、スタッフに対して非常に横柄な態度をとり続け、最終的に出禁になったケースがあります。どれだけ社会的地位があっても、人としての振る舞いに問題があれば、ホテル側は毅然とした対応をとるんです」
有名人だからといって、何をしても許されるわけではない。むしろ、立場がある人ほど、振る舞いには細心の注意が必要だ。ホテルのスタッフは客にサービスを提供するが、奴隷ではない。「一人の人間」として尊重してほしいと願っている。
年収や知名度がどれだけ高くても、人としての品格がなければ意味がない。高級ホテルという場所では、誰もが等しく試されるのだ。
高級ホテルで働くスタッフたちが見てきた「残念な男性」の共通点。それは、相手を尊重する気持ちの欠如だ。知ったかぶりやセクハラ発言、タメ口、特典への執着――これらはすべて、「自分さえ良ければいい」という姿勢の表れなのである。
<取材・文/オオサキサオリ>
【オオサキサオリ】
ライター、JSA認定ソムリエ。前職では都内の外資系ホテルでソムリエとして勤務。レストランにて著名人・芸能人・富裕層などを接客した経験を持つ。現在はホテル、飲食ジャンルを中心に執筆活動を展開中。X(旧Twitter):@writer_sosk

