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没落するナイキと新勢力で分かれた明暗、JALの“スニーカー解禁”で見えたこと…2025年「激変する靴業界」を総括

没落するナイキと新勢力で分かれた明暗、JALの“スニーカー解禁”で見えたこと…2025年「激変する靴業界」を総括

◆スニーカーが正解の時代へ。JALが示したビジネス足元の新基準

予想外だったのが「ビジネスカジュアル」靴の思わぬ鈍化でした。「革靴じゃない、でもマナー違反にならないスニーカー」という見えない基準が思った以上にハードルが高いようで、「じゃあ革靴でいいや」となってしまった方がほとんどだったのではないでしょうか。実際サラリーマンの方の足元を見ても、ネクタイはしていないのに革靴という方が圧倒的に多く、しかし「革靴は多少汚れていても履いていればOK」と誤った解釈している方が散見されました。

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GU「ふかふかスニーカー」。1990円。写真は公式HPより
逆です。革靴である以上、汚れた革靴ほど悪印象を与えるものはありません。革靴を手入れするのが面倒な方は、現実的な策として、ウェットティッシュで拭いて終了、逆に言えば他にメンテのしようがない合皮のミニマムデザインのスニーカーのほうがいいと思います。ぱっと思いついて無難なところだと、GU「ふかふかスニーカー」(1990円)です。

ウェットティッシュでキレイにした合皮スニーカーのほうが、汚い革靴の100倍マシです。男女兼用で中敷きも外せるので、バネインソールなどと機能性インソールを入れて掛け算すれば、歩き心地ははるかにアップします。合皮なので1年程度で劣化、買い替えが目安ですが、キャンバスより悪目立ちしません。ちょうど2025年11月13日より、あのJALがようやくスニーカーを解禁しました。プレスリリースの写真で空港スタッフがスニーカーを履いていたのがおそらくこちら。違和感もなく、グリップも効くので機内で安全に働けて、いざという時のアクシデントにも十分耐えられると思います。

2025年の靴業界を振り返ると、派手さよりも“実力”が問われた一年だったと痛感します。ブランド名や見た目の格好良さだけでは選ばれず、価格・在庫・実用性など、総合力でシビアに評価される時代になりました。2026年はその傾向がさらに強まり、「本当に足にいい靴」「使う人の生活に寄り添う靴」だけが残っていくはずです。あなたの足元にも、きっとまだ見ぬ一足が待っています。流行に振り回されず、ぜひ来年も「あなたの足」を主語にした靴選びをしてみてください。

【シューフィッター佐藤靖青】
イギリスのノーサンプトンで靴を学び、20代で靴の設計、30代からリペアの世界へ。現在「全国どこでもシューフィッター」として活動中。YouTube『足と靴のスペシャリスト』。靴のブログを毎日書いてます『シューフィッター佐藤靖青(旧・こまつ)@毎日靴ブログ』。著書『予約の取れないシューフィッターが教える正しい靴の選びかた』
配信元: 日刊SPA!

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