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ホテルの鮨店がいま、面白い。気負わず楽しむ進化形江戸前鮨の魅力

ホテルの鮨店がいま、面白い。気負わず楽しむ進化形江戸前鮨の魅力

フォーシーズンズホテル大阪鮨 ラビス 大阪 ヤニック・アレノ

日本に魅せられたフランス人トップシェフが作る江戸前鮨の世界

フォーシーズンズホテル大阪の37階にある「鮨 ラビス 大阪 ヤニック・アレノ」は、フランスでミシュラン三つ星店を2軒持つヤニック・アレノ氏が手がけるパリ生まれの鮨店だ。現地ではミシュラン二つ星を獲得しており、評判も高い。2024年10月、パリ、モナコに続く世界3店舗目として、日本にいわば“逆輸入”のかたちで上陸した。

大きな窓に囲まれた店内は、開放感いっぱい

大きな窓から大阪の街を見渡せる空間は天井が高く、ゴージャスな雰囲気。パリやモンテカルロの店舗と同じアートピースがさりげなく飾られ、一瞬、ここが日本であることを忘れてしまう空間に胸が高鳴る。

ここの特徴は、前菜「エモーション」、握り、そしてデザート「甘味」へと続くコースの構成だろう。世界に名を馳(は)せるフレンチの巨匠らしいフランスのエスプリ漂うつまみの数々と、彼が日本文化を心からリスペクトしていることがにじみ出る正統な江戸前鮨が融合した内容となっている。

「海老のポッシェ 大葉と生姜」。出汁でゆで上げた車海老に、しそとしょうがのペーストとブラックレモンソースを合わせた一品

特に印象的なのは、「エモーション」と名付けられたつまみの数々だ。私がいただいた牡蠣(かき)のつまみにシャリのクリームソースを添えた一皿などは、フランス料理的なアプローチがありながら、日本料理としての骨格をしっかり感じられるものだった。

握りへ移ると、正統派の鮨が続くかと思えば、揚げたエシャロットを挟んだ大トロの鮨が登場する。お椀代わりのコンソメスープは、これぞフランス料理の味わいだが、不思議としっくりとなじむ。

旬の魚介を使う握り

この見事な一体感は、和食の職人として30年の経験を持つ料理長の安田至氏の確かな腕があるからだろう。その技術とアレノ氏の感性が呼応し、フュージョンではない、和と洋が響き合う品々が生まれている。フランスの巨匠が作る鮨の新しい世界。まさに逆輸入となった“江戸前 エレガンス”を楽しむ鮨店である。

鮨 ラビス 大阪 ヤニック・アレノフォーシーズンズホテル大阪
住所:大阪市北区堂島2-4-32 フォーシーズンズホテル大阪 37F
電話番号:06-6676-8591(レストラン予約)
営業時間:ランチ 12:00〜15:00(L.O.14:30)ディナー 17:30〜21:00(L.O.20:30)
休日:水曜
価格(目安)ランチ:9,000〜20,000円、ディナー:30,000〜38,000円
URL:https://www.fourseasons.com/jp/osaka/dining/restaurants/sushi-labysse-osaka-yannick-alleno/

text : Misa Yamaji

・【仏ミシュラン二つ星シェフの新店フレンチ】博多から世界へ発信する「時間を味わう料理」
・ティファニーとウォルドーフ・アストリア大阪「ピーコック・アレー」がコラボ。限定アフタヌーンティーを提供

配信元: marie claire

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