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【50代のこよみ養生 Vol.27】暑さに弱いのは「心」のせい?心の力を強化して夏バテを予防

【50代のこよみ養生 Vol.27】暑さに弱いのは「心」のせい?心の力を強化して夏バテを予防

5月になり、季節は初夏に。こよみの上では夏がはじまりました。
夏は五臓の「心(しん)」の働きがさかんになる季節で、心の力が弱っていると夏バテになりやすい傾向が。
本格的に暑い季節がくる前に、心の力を強化して夏バテを予防しましょう。

「立夏」からの3か月は、太陽の勢いが強くなる季節

5月5日より「立夏」となりました。
立夏は二十四節気(にじゅうしせっき)のひとつで、夏のはじまりの節気。青葉がまぶしい初夏の到来です。
こよみの上では、夏は立夏から立秋(8月7日~)前までの約3ヶ月間で、立夏、小満(しょうまん)、芒種(ぼうしゅ)、夏至(げし)、小暑(しょうしょ)、大暑(たいしょ)の6つの節気に分かれています。

◉夏の節気
立夏(5月5日〜5月20日)……夏のはじまり、新緑の季節
小満(5月21日〜6月4日)……草木の緑が濃くなり、生物が躍動的になる
芒種(6月5日〜6月20日)……田植えの季節、梅雨入りの頃
夏至(6月21日〜7月6日)……1年で最も昼が長く太陽が最も高くなる
小暑(7月7日〜7月21日)……梅雨明けの頃で、「暑中」に入り少し暑くなる
大暑(7月22日〜8月6日)……1年で最も暑くなる季節

立夏(5月5日)の日の長さは13時間46分で、日の高さ(南中高度)は70.6度。春のはじまりである立春(2月3日)の日の長さが10時間31分、日の高さが37.9度だったのに比べると、ずいぶん日が長く、そして高くなりました。

ちなみに、1年で最も昼が長い夏至(6月21日)の日の長さは14時間35分、日の高さは77.8度なので、立夏の時点で日の長さと高さともにピークに近い状態。それだけもう、太陽の勢いが強くなっている証拠なのです。

このように夏は、1年で最も太陽の勢いが強くなる季節です。
そして私たち人間は自然の一部であり、体や心は自然に合わせて変化します。
そのため夏になると、“体の中の太陽”もその勢いが強くなっていくのです。

※日の長さと高さは、いずれも2025年の東京の場合です。

夏に働きがさかんになる「心(しん)」とは?

では、“体の中の太陽”とはいったいどこだと思いますか?
ヒントは「太陽のように熱を持つ場所」。

それは心臓で、東洋医学では心(しん)と呼ばれる器官です。
心の中心的な働きは西洋医学の心臓とほぼ同じですが、それ以外にも心には多くの働きが含まれています。

その主な働きにはまず、血(けつ≒血液)を作る働きがあります。そして、心臓と血管の拍動によって血を全身に循環させて、体のすみずみまで水分と栄養を届けています。

また、心は発汗にも深く関わっています。心の働きが正常であれば適度に汗をかくことができますが、心の働きが低下していると汗が流れ続けたり、うまく汗がかけなかったりといった発汗の不調が現れます。

そしてもうひとつ、心の重要な働きにこころの働きがあります。心は「こころ」とも読むように、精神活動をコントロールする働きも持ち合わせています。緊張したり興奮したりすると胸がドキドキし、リラックスすると鼓動が落ち着くというように、精神と心には密接な関係があるのです。

夏になると、こうした心の働きがさかんになるわけですが、そのぶん心に負担もかかることに。そのため、心の力が低下している人は次のような不調が現れやすくなります。

□動悸、息切れ
□動いていなくても汗が出る
□倦怠感
□もの忘れ
□不眠、夢をよく見る
□精神が不安定になる
□暑さに弱くなる

夏が苦手だったり、夏は体調が悪くなりやすいという人は、心の力が弱くなっている可能性があります。心の力が弱いと夏バテにもなりやすいので、夏の不調予防として今のうちから心の力をしっかり補っておくといいでしょう。

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