「屋根の修理費用はどのくらいかかるのだろう?」「高額そうで不安。」と屋根の修理費用についてお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
屋根の劣化や損傷を見つけた場合、早めに対処することで、比較的安価な部分修理で済むことがあります。
しかし、劣化や損傷を放置していると雨漏りや建物内部の腐食に繋がり、より高額な全面修理が必要になることもあるでしょう。
この記事では、屋根の部分・全面修理にかかる費用相場や点検目安、活用できる補助金、屋根の修理でよくある質問を解説します。
1.屋根の部分修理にかかる費用相場と点検目安
まずは、屋根材別の部分修理費用や雨どいの修理費用、それぞれの点検の目安をご紹介します。
1-1.瓦屋根の修理

陶器瓦の部分修理の内容と費用相場は以下のとおりです。
| 修理内容 | 費用 |
|---|---|
| 瓦のひび割れ補修 | 1~5万円 |
| 瓦の交換 | 1~5万円 |
| 瓦の並べ直し | 0.5〜5万円 |
| 漆喰の補修 | 5〜50万円/棟 |
| 瓦の葺き直し | 40~50万円/棟 |
※足場が必要な場合は、別途足場代がかかります。
※別途諸経費がかかります。
瓦(陶器)の点検目安は15~20年です。瓦自体は50年以上の耐久性がありますが、防水紙や漆喰の寿命がそれより短いため、雨水の侵入を防ぐためにも定期的な点検が欠かせません。
瓦のズレやひび割れ、漆喰の劣化などを放置していると雨漏りにつながるため、発見次第早急に修理を行いましょう。
1-2.スレート屋根の修理

スレート屋根の部分修理の内容と費用相場は、以下のとおりです。
| 修理内容 | 費用 |
|---|---|
| スレートのひび割れ補修 | 0.5〜5万円/箇所 |
| スレートの交換 | 1〜3万円/枚 |
| スレートの部分塗装 | 0.5万円/㎡ 程度 |
| 棟板金の釘打ちコーキング | 1.5~8万円/棟 |
| 棟板金の交換 | 4〜20万円/棟 |
※足場が必要な場合は、別途足場代がかかります。
※別途諸経費がかかります。
スレート屋根の点検目安は10年です。
屋根材自体の耐用年数は20~30年ですが、10年経過すると色褪せやコケの発生が見られるようになります。
さらに劣化が進行すると割れや反りが生じ、建物内部の腐食につながることもあるため、定期的な点検が重要です。
1-3.アスファルトシングル屋根の修理

アスファルトシングル屋根の部分修理の内容と費用相場は、以下のとおりです。
| 修理内容 | 費用 |
|---|---|
| アスファルトシングルの浮きや剥がれの補修 | 1~5万円/棟 |
※足場が必要な場合は、別途足場代がかかります。
※別途諸経費がかかります。
アスファルトシングル屋根の点検目安は10年です。軽度の浮きや剥がれが見られる場合は、部分修理で対応することができます。
軽度の劣化を放置して下地部分まで劣化が進むと葺き替え工事が必要になることもあるため、定期的な点検を心がけましょう。
1-4.ガルバリウム鋼板屋根の修理

ガルバリウム鋼板屋根の部分修理の内容と費用相場は、以下のとおりです。
| 修理内容 | 費用 |
|---|---|
| ガルバリウム鋼板の穴や凹みの補修 | 0.5~5万円/箇所 |
| サビ取り | 200~2000円/㎡ |
※足場が必要な場合は、別途足場代がかかります。
※別途諸経費がかかります。
ガルバリウム鋼板屋根の点検目安は10年です。
ガルバリウム鋼板は傷やサビなどが発生すると防水性が低下し、下地まで劣化が進むと葺き替え工事が必要になるため、定期的な点検を行いましょう。
1-5.雨どいの修理

雨どいの修理内容と費用相場は、以下をご覧ください。
| 修理内容 | 費用 |
|---|---|
| 雨どいの継手の修理・補修 | 0.5万円~2万円/箇所 |
| 雨どいの修理・交換 | 0.5万円〜3万円/箇所 |
| 雨どいの修理・交換(全体) | 15万円〜70万円 |
| 雨どいの清掃 | 1万円~3万円 |
※足場が必要な場合は、別途足場代がかかります。
※別途諸経費がかかります。
雨どいの点検目安は5~10年です。加えて、台風の前後や落ち葉の多い季節はゴミや落ち葉で詰まりやすいため、こまめな点検をすることをおすすめします。
雨どいは詰まりや劣化により雨漏りが発生し、屋根や外壁にダメージを与えることもあるため、発見次第早めに対処しましょう。
雨どい修理の詳しい内容は、こちらの記事もご覧ください。
雨どい修理の費用相場と依頼先。DIYも可能?
屋根は、定期的な点検を行い、部分的な劣化や破損に早めに対処することで、高額な全面修理につながる原因を取り除くことが可能です。ただし、下地の損傷や屋根の寿命などが原因の場合には、部分修理では対応できず全面修理が必要になることも。
また、すでに雨漏りが発生している場合は下地まで劣化が進んでいる可能性が高く、大規模な修理が必要になる恐れがあるため、専門業者に調査を依頼しましょう。
なお、修理の際に足場が必要な場合、設置費用として15~30万円程度が別途必要になります。
2.屋根の全面修理が必要な場合の費用相場
屋根材が耐用年数を超えている場合、長期的に見ると部分修理よりも全面修理の方が経済的でおすすめです。
また、すでに雨漏りが発生している場合や下地まで劣化が進んでいる場合は、下地の入れ替えができる葺き替え工事が必要になり、費用が高額になります。
屋根の全面修理の内容と費用相場は、以下をご覧ください。
| 修理内容 | 費用 (足場代を含む) |
|---|---|
| 塗装(塗り替え) | 60~75万円 |
| カバー工法(重ね葺き) | 85~180万円 |
| 葺き替え | 90~260万円 |
※一般的な住宅30坪、屋根面積80㎡で計算
詳しくは以下の記事で解説しています。ぜひご覧ください。
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【事例付】屋根カバー工法とは?葺き替えとの違い
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