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【50代のこよみ養生 Vol.7】2025年をエネルギッシュに過ごすカギは「冬至の日」の過ごし方!

【50代のこよみ養生 Vol.7】2025年をエネルギッシュに過ごすカギは「冬至の日」の過ごし方!

12月21日から来年1月4日までは、二十四節気の「冬至」。21日の冬至の日は、一年で最も夜が長く昼が短い日です。
冬至の日というと「ゆず湯に入る日」というイメージでしょうか。でもそれだけでなく、実は歴史的に見ても、自然の営みから見ても、東洋医学的に見ても特別な意味を持つ日。そしてその過ごし方が、来年をエネルギッシュに過ごすカギを握っています!

冬至の日は太陽が生まれ変わり、星が最も輝く日

冬至の日は南中高度(太陽が真南にきたときの高さ)が一年で最も低く、約30度しかありません。真夏には頭上からジリジリと照りつけていた太陽も、冬至の季節になると低い位置から顔を暖かく包み込むように輝きます。寒い冬の朝にスポットライトのように差し込むまぶしい黄金色の光には、神々しさすら感じられるのではないでしょうか。

冬至の日は再び日脚が伸び始める日でもあることから、古くから世界各地で「太陽が復活する日」「太陽が生まれ変わる日」といわれ、祝いの儀式が行われてきました。日本でも太陽の復活を祝う冬至祭が全国各地の神社などで行われていて、なかでもよく知られているのが東京都早稲田の穴八幡宮。この神社では冬至の日に冬至祭が行われ、「一陽来復(いちようらいふく)」と書かれたお守りが節分まで頒布されます。一陽来復には「太陽が復活する」という意味のほかに「悪いことが続いた後には幸運がめぐってくる」という意味もあり、このお守りを冬至・大晦日・節分のいずれかの日の夜中24時ちょうどに恵方にまつると財運や金運がアップすると言われています。

天照大神(あまてらすおおみかみ)が隠れた洞窟である「天岩戸(あまのいわと)」を御神体とする宮崎県高千穂の天岩戸神社では、天岩戸のしめ縄を張り替える神事が毎年冬至の日に行われます。これは、太陽の神である天照大神が天岩戸に隠れたために世界が真っ暗闇になってしまい、その後、天照大神を天岩戸から引っ張り出して太陽を取り戻したときに、二度と太陽を失わないよう、天照大神が再び隠れてしまわないように天岩戸にしめ縄を張ったという日本神話にもとづく神事。太陽が生まれる日にふさわしい儀式ですね。ちなみにこの天岩戸に張ったしめ縄が、現在私たちが神社などで目にするしめ縄の起源といわれているそうです。

また、冬至の日は一年で最も長く星空が見える日でもあることから、東京都浅草の浅草寺をはじめ、全国各地の寺院では冬至の日に星を供養して新しい年の幸運を祈る「星祭り」「星供養」と呼ばれる儀式が行われています。空気が澄んでいて星がひときわ美しく輝く季節でもあるので、冬至の日の夜は晴れたら星を眺めるのもいいですね。

太陽が生まれ変わり、星が最も輝く冬至の日。古代中国ではこの日が1年の始まりとされ、日本でも昔から冬至の日を境に運気が上昇するといわれてきました。それだけ特別な力が宿る日だと、古くから考えられていたわけです。

東洋医学では、冬至の日は「陽気が生まれる日」

↑陰陽のマークとして知られるこの図は「太極図」と呼ばれる印。黒いおたまじゃくしの頭のような部分が冬至を示しています。

冬至の日は、東洋医学の目で見ても特別な日です。
東洋医学には「自然界は陰気(いんき)と陽気(ようき)で成り立っている」という考え方があります。陰気とは暗く冷たく水分をもたらす力、陽気とは明るく熱く乾燥した力で、昼は陽気が満ちている時間、夜は陰気が満ちている時間となります。

陰気と陽気には「陰極まれば陽となり、陽極まれば陰となる」という法則があります。これは、夜が極まるとやがて朝が訪れ、昼が極まるとやがて夕暮れが訪れる……というように、陰気と陽気はどちらか一方がピークを迎えたら必ずその勢いが弱まりはじめ、もう一方の勢いが強くなりはじめるというシーソーのような関係性をさす法則。よく見かける陰陽のマーク(上図)はこの法則を表したもので、おたまじゃくしの頭のような部分が陰気または陽気のピークを示し、そこからもう一方のおたまじゃくしの尻尾のようなものが生えている様子が、一方が極まるともう一方が生まれるということを表現しています。

夜が最も長い冬至の日は、一年で最も陰気が極まっている日。「陰極まれば陽となる」ことから、東洋医学ではこの日より陽気が生まれ始めると考えています。

人間の体にとって陰気とは血液や体液などの水分にあたり、陽気とは熱エネルギーにあたります。陰気が極まっている冬至の日は、体内の水分が最も充実し、陽気である熱エネルギーは最も弱い状態。しかしこの日を境に陽気が少しずつ増え始め、春を迎えるとその勢いはますます強くなり、やがて夏至にピークを迎えます。つまり、冬至の日は夏至までの半年間にわたって陽気を増やしていくスタートの日。この日から陽気を順調に育てていくことで、春や夏に心身が活動的になれるのです。

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