◆店舗数・客数・売上のすべてが減少したが…
実は4℃の売上は大幅に減少しているのです。2025年度上期の売上高は36億円で、前年同期間比でおよそ2割減少。2024年度上期も1割減少していました。客数は2025年度上期が5.5%、2024年度上期が6.6%それぞれ減少しています。それにともなって店舗数も減っており、2025年8月末は77。1年で3店舗の純減でした。
ただし、ヨンドシーホールディングスそのものは2025年度上期が67%の増収、35%の営業増益と業績絶好調の会社。主力ブランド4℃の男女比率を入れ替えたことが大成功したように見えますが、そう単純ではありません。
男女比の逆転は、従来の顧客が離れることも意味していたのです。4℃の改革はまだまだ進めている最中であり、ブランド単体では増収には至っていないというのが現実。顧客生涯価値を引き上げるため、女性比率を引き上げなければならないという強い覚悟を見出すことができます。
◆中古高級腕時計店を子会社に
それではヨンドシーはいかにして2桁もの増収増益を果たすことができたのか。理由は2つあります。1つはM&A効果。もう1つがアパレル事業の好調です。ヨンドシーは2024年12月に「ロレックス」などの中古高級腕時計を扱う羅針を子会社化しました。「GINZA RASIN」の名で銀座や新宿に店を構えている会社です。
羅針は足元の業績が好調で、2024年2月期の売上高は前期比23%増の185億円、営業利益が同56%増の15億円でした。
インフレ下で高級腕時計の価格は安定しています。特に日本における「ロレックス」信仰は根強く、「GINZA RASIN」は業界屈指の品揃えを誇ります。英語や中国語に対応できるスタッフが販売員として在籍しているため、インバウンド需要にも応えることができます。
中長期的にヨンドシーの業績を支える存在となるでしょう。

