フェンネルの植え付け・植え替え

苗の入手
タネもよく販売されていますが、ポット苗を入手して植え付けるのが手軽です。大きく育つので、1株でも多く収穫できます。大きな株は根付きにくいので、小さな苗を植えるとよいでしょう。
花壇や畑の植え付け
植え付け2週間前に直径と深さともに30~40cmほど穴を掘り、堆肥などの有機物と有機配合肥料などを混ぜて埋め戻します。酸性の強い土壌では、石灰も与えてください。通常は堆肥などをよく混ぜれば、問題なく育ちます。4月以降に苗を植え付け、たっぷりと水を与えてください。
直根性で細根が出にくいため、根鉢を崩さないように植えます。密生させると病害虫が発生しやすくなるので、株間は40~60cmあけるとよいでしょう。
鉢植えでの栽培
ポット苗を購入したら、5号鉢に植え替えてください。株が充実したら、8~10号の深鉢に最終的に植えます。
用土
草花や野菜に広く使える、一般的な培養土でよく育ちます。配合する場合は赤玉土小粒6、腐葉土4などの用土が適します。
フェンネルの育て方・日常の手入れ

水やり
鉢植えは、鉢土の表面が乾いたらたっぷりと与えてください。冬はやや乾かし気味に管理してください。
地植えした場合は、水やりしなくても十分育ちます。ただし乾燥させるととう立ちが早くなり、葉の収穫量が減ります。晴天が続いて土壌が乾燥した場合は、水やりすると多く収穫できます。
肥料
鉢植えは、3要素が等量の緩効性化成肥料などを規定量与えます。地植えした場合は、堆肥を入れてよく土づくりした場合は元肥だけでもよく育ちます。多く肥料を与えると、背が高くなった時に風などで倒れやすくなります。早く成長させたい場合は、液肥を1~2週間に1回与えると効果的です。
病害虫

病害虫の被害は少ないですが、キアゲハの幼虫が発生することがあります。1匹でも葉が無くなるほどの被害を受けるので、早めに防除してください。小さなうちは黒く目立たないので、注意してください。
フェンネルの収穫

草丈が20cm以上になったら、葉を収穫できます。はじめは外側の葉を少量収穫するようにしてください。生育初期に多く収穫すると、生育が著しく遅れて次の収穫までの期間が長くなります。
花後は風味が落ちるので、6月に切り戻すと秋に柔らかい葉を収穫できます。
花が咲く前の若い茎は柔らかく、食用に適します。花はエディブルフラワーとしてサラダや料理に使えます。未熟な緑色のタネは、生で食用にできます。
栽培しやすく生活を豊かにするフェンネル

フェンネルは栽培が簡単で、初心者でも育てられます。風味がよく魚料理の他に幅広い料理に使え、さまざまな用途で重宝します。健康に役立つ栄養が豊富に含まれており、ダイエットや胃の不調など、体にとってさまざまな効果が期待できます。フェンネルは、最も古くから栽培されてきたのも納得の魔法のハーブです。
Credit 文 / 小川恭弘 - 園芸研究家 -
おがわ・やすひろ/1988年、東京農業大学農学部農学科卒業。千葉県館山市の植物園「南房パラダイス」にて観葉植物、熱帯花木、熱帯果樹、多肉植物、ランなど温室植物全般と花壇や戸外植物の育成管理のほか、園全体のマネジメントなどの業務に18年携わる。現在フリーランスとして活動。著書に『わかりやすい観葉植物』(大泉書店)、『ハイビスカス』(NHK出版)がある。