疲れを感じたら、“目を閉じる・目を温める”
心が緊張しているとき、実は目の疲れが強く関係しています。目から入る情報は脳を刺激し、交感神経を高ぶらせるからです。
一日の終わりに数秒でも目を閉じるだけで、脳の興奮が静まりやすくなります。さらに、ホットタオルなどで目を温めると、目のまわりの筋肉がゆるみ、体全体のこわばりも解消されます。
「なんだか落ち着かない」「呼吸が浅い」と感じたら、まずはそっと目を閉じてみてください。それだけでも、“心を切り替えるスイッチ”が入りやすくなります。
「がんばらなくてもいい」を合言葉に
“コップの水”を流す習慣は、「がんばりをやめる」ことではありません。むしろ、自分を守るための整える時間です。
完璧主義や責任感の強い方ほど、「もっとがんばらなきゃ」「人に頼っちゃいけない」と思い込みやすい。でも、心と体が疲れているときは、がんばるより緩める勇気が大切です。
家庭でも職場でも頼られる立場の50代女性こそ、「自分をいたわる時間」を持つことが必要です。あなたが笑顔でいることが、家族や周囲を安心させる力になります。
「今日も6割でよくやった」と自分をねぎらう——。たったそれだけでも、心と体の余裕は大きく変わります。
次回(第3回)では、呼吸で体と心を同時に整える「おもち呼吸法」を詳しく紹介します。“吐く息を長くする”だけで、副交感神経が働き、体も心もリラックスしやすくなる——。そんなシンプルでやさしい呼吸法を、ステップで学んでいきましょう。
イラスト/林ユミ
※この記事は、書籍「影森式パニック障害改善メソッド セルフワークBOOK 誘導ボイスつき」を再編集しています。

