10代からモデルとして活躍し、28歳で結婚後、“元祖カリスマ主婦”と呼ばれた岡田美里さん。離婚を乗り越え、娘二人を育てながら、料理や手芸を楽しむ教室を続けてきました。4年前からは母の介護のために山梨に移住。60代、今の暮らしを訪ねました。
岡田美里さんのプロフィール

おかだ・みり1961(昭和36)年生まれ。祖母はデンマーク人、父はE.H.エリック、叔父は岡田眞澄。聖心女子大学卒業。モデルとして活動後、22歳でキャスターとしてデビュー。28歳で結婚。99年に手作り教室「アトリエミリミリ」を開く。2008年にデンマーク「トロールビーズ」輸入総代理店の代表者に。日本紅茶協会認定名誉ティーインストラクター、DMC刺繍メンターとしても活躍。22年に幼なじみのパートナーと入籍。「ジャムオブワンダー」のWEBサイトでジャムなどを販売中。
母の介護のために都内から山梨へ…50代で迎えた転機

※インタビューは2023年に行いました。
「母の介護、移住、還暦で結婚……人生は想定外なことばかり。時にはちょっと無理して踏み出すことも大切です」これまでを振り返り、そう今の思いを語る岡田美里さん。
そんな岡田さんのご自宅は、山梨県の河口湖近く。富士山のすそ野に広がる木立の中にあります。東京で生まれ育った岡田さんがここに移住したのは2019年夏でした。
「きっかけは、当時87歳だった母がパーキンソン病と診断されたことです。実は2000年に亡くなった父(タレントのE・H・エリック氏)も同じ病気で車いす生活を送り、最後は寝たきりでした。
ですから母も近い将来、車いす生活になると覚悟したんですね。当時住んでいた家は高台にあり、玄関は階段の上、お風呂は2階。ここでは母を看られないと考えたとき、頭に浮かんだのが、何年も使っていなかった山梨の家でした」
都内には自宅の他、料理や手芸を教えるアトリエが2つありましたが、「生徒さんたちに事情をお話しして教室は閉め、一気に全部整理しました」

