いつまでも輝く女性に ranune
日本のGDPを抜いた「ドイツ」…部下を働かせすぎると“極悪人”扱い。上司が自腹で「罰金530万円」、出世の道も絶たれる厳格なペナルティ

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お昼休みが「30分」の理由

さて、リサさん(※)のお昼休みは30分。

※リサさん(Lisa さん、40代、女性、家族と同居)、ドイツ在住。チームリーダーとしてフルタイムで勤務。

日本人には短いように思えますが、実はドイツの会社では「お昼休みを30分」にしているところは少なくありません。お昼休みにゆっくり休むことよりも、早く仕事を切り上げて、家に帰って休みたい──多くのドイツ人はこう考えているのです。

フランスやイタリアなどはドイツよりもグルメで、「ゆっくりと食事を楽しむ」ことを大事にする文化圏ですが、ドイツ人は平均して「食というものに、それほどこだわらない人たち」です。したがって、お昼休みは30分でじゅうぶんだと考える人は少なくありません。人によってはサンドイッチを頬張り、すぐに仕事に戻ります。

実践できること:ランチを軽く、夕食はゆっくりと

たまには残業せず、早めに帰宅する日があってもいいはずです。そのために、ランチ時間の規定がないならば、ランチを軽くすませ、夕食をゆっくりとるのはいかがでしょうか?

仕事の傍ら大学に通う人も

ところでリサさんの会社の別の部署には「週に20時間、時短で働きながら大学に通っている」人もいるのだとか。日本のように「大学は〇歳まで」「社会人は〇歳から」といった社会の暗黙の了解みたいなものがないので、「社会人であり大学生」というスタイルは、ドイツでたまに見かけます。

こういった「二足の草鞋(わらじ)」も、「従業員は全エネルギーを会社に注ぐべき」という感覚からフリーだからこそ成り立つものだと思います。「多様な働き方」には、本人の努力と会社の努力、そして長い目で見ると、社会が努力することが必要です。

実践できること: 仕事だけに命をかけすぎない

「人間が死ぬときに後悔すること」は「これを体験しておけばよかった」「〇〇に行っておけばよかった」「〇〇と会っておけばよかった」というものだそうです。「仕事」はほとんど登場しません。ですので、「自分の好きなこと」と向き合って日常生活に組み込みましょう。将来に役立ちそうな勉強に励むのも、没頭できる趣味に励むのもいいと思います。自分の人生なので、自分中心に考えましょう。

サンドラ・ヘフェリン

コラムニスト

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