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落ち着いた大人のデートにもぴったり。知る人ぞ知る、銀座の最先端フレンチ4選

落ち着いた大人のデートにもぴったり。知る人ぞ知る、銀座の最先端フレンチ4選

ベテランのさらなる躍進や、若手シェフによる原点回帰など令和のフレンチに、また新たな潮流が生まれている。

かねてより大人たちにとって“銀座でフレンチ”は特別な体験だったが、新しき胎動を感じられるのもやはり、この街なのだ。


1.この街らしからぬ静寂の導線に、かつてない高まりを覚える
『アマラントス』


銀座の中央通り界隈の街路灯には女性を美しく見せるランプが使われていることは有名だが、訪れるだけでとびきり華やかなオーラを纏うことができる銀座のフレンチといえば『アマラントス』だ。



ミラーを用いたフューチャリスティックな廊下の先に広がるダイニングは、オールドバカラのプレートが煌めき、植物モチーフのデザインが随所にちりばめられている。


美しさに目を奪われ、その味に銀座の今を思い知る


オーナーシェフの宮﨑慎太郎さんの美的センスは、7皿で構成されるコースにも存分に発揮される。パティシエからキャリアをスタートし、繊細な技を生かした料理は見事のひと言。

古典とモダンの融合をテーマのひとつに掲げ、フランス料理の普遍性を極めながら華やかな皿に仕立てる。



シェフの真骨頂である精緻な技術に魅せられるアミューズや冷前菜が続き、ソース使いの巧みさに思わずうなる。

柔らかな酸をしのばせるのも得意技のひとつで、銀座での夢見心地な時間が永く続くことを願わずにいられない。


2.和の品格とフランス料理の融合。この驚きこそが銀座フレンチの最先端
『現代茶寮 銀座凮月堂』


銀座には浪漫という言葉がよく似合う。そうした街の個性とイメージを育んできたのは、間違いなく老舗の存在が大きい。

『現代茶寮 銀座凮月堂』の歴史を紐解くと、前身の米津凮月堂が150年も前に銀座でいち早くフランス料理の店を手掛けたことに始まる。

温故知新の心のもとに先駆者の思いの“受け継ぎ手”となったのは、平成生まれの槙 紫音さんだ。

フランス料理業界では“若手”であるが、その歩みは逞しく、徹底的に古典にフォーカスした料理には食べ手の心を震わせるほどの凄みがある。


伝統的な技法をエレガントに再現。老舗の看板に偽りなし


風と月のモチーフに彩られた空間で供されるのは、ベテランシェフも思わず舌を巻くであろうクラシックの頂のような料理だ。



青森県産の銀の鴨を部位ごとに異なる調理法で。



美しい断面にも技術の高さがうかがえるパイ包みは鹿とフォアグラ、鳩の野性と品が共存した味わいを濃厚なボルドレーズソースが抱きとめており、そのハーモニーに言葉を失う。



料理の味の芯部を捉えたワインペアリングもとてつもなく緻密。



浪漫の街に、新しいフランス料理の歴史が刻まれる。


3.雑居ビルの鉄扉。港区的なロジックがこの街では新鮮
『0711 GiNZA BiSTRO』


夜が早い銀座では、ディナータイムを逃すと納得のいくレストラン探しは難しい。そんなこの街に、深夜でもフレンチが味わえる店が誕生した。

『0711 GiNZA BiSTRO』は、誰もが知る名店がひしめく場所にありながらも、モードな雰囲気をまとい、気負わず使える。だからこそ「銀座フレンチ」のデビューにうってつけというわけ。



古びた雑居ビルの中に潜む隠れ家の扉を開けば、スタイリッシュなカウンターが広がる。

そのギャップも、デートを盛り上げる仕掛けのひとつだ。



料理はモダンなプレゼンテーションながら、クラシックなソースを大切にするなど、軸足はしっかり地についている。

シェフの下山尚紀さんは中華料理やスペイン料理の経験もあり、ジャンルを飛び越えた技法も柔軟に料理に取り入れる。

実はこの場所、元は老舗のふぐ料理店。そこに縁があった仲間で新たに店を立ち上げたという異色の成り立ちだ。そのストーリーを明かせば、ディナーの会話もほどよく弾みがつく。



夜更けのバーを思わせるムーディな照明の下で、フレンチを味わう。そんな時間によく似合う一軒だ。


4.ペントハウスに潜む深夜フレンチは覚えておくだけで価値がある
『CACHETTE Chez T. et. Y』


銀座のど真ん中で、看板のないレストラン『CACHETTE Chez T. et. Y』へ。それだけでも気分は上がるが、さらにゲストを驚かせるのは、ドアを開ける代わりに押すインターホン。

まるで秘密の扉をノックするような非日常感が、この日のディナーに心地良い刺激を加えてくれる。



一歩足を踏み入れると、広がるのはまるで誰かの家のような空間。そして階段の先に現れるのが、オープンキッチンのレストラン。

実はビルオーナーの住居だったと聞けば、このユニークな造りにも納得がいく。

カウンターで腕を振るうのは、フランスでも修業を積んだシェフの田辺晴樹さん。ここではあえてフレンチの枠にとらわれず、ゲストの好みに寄り添いたいという。

「会話も料理のスパイスだと思うんです」と、ゲストと交わす会話から好みを引き出したり、グラスに注がれたワインに合わせて付け合わせを替えたり。ときには「これが食べたい」というわがままにも応えてくれる。



リヨンで修業したシェフの思い出の料理が「サラダ リヨネーズ」¥2,380。

ポーチドエッグをカラフルにアレンジしている。



「備前牛のロティ」(¥4,980)はカラフルなペーストを添えて、味変を楽しませる。


季節のタルトが楽しく夜を締める


そんな温かなホスピタリティに包まれれば、初めてでもまるでいきつけのような心地良さ。

気付けば、連れた相手の笑顔もおのずと引き出してくれる。


▶このほか:経営者が選ぶ、会食に使える「一軒家レストラン」3選(和食/焼肉/イタリアン)


配信元: 東京カレンダー

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