気になる言葉や出来事について解説するシリーズ。今回は、哲学用語に注目しました。「アダルトチルドレン」ってどんな人?「カクテルパーティー効果」「ハロー効果」ってどんな効果?日常会話に役立つ言葉を厳選しました。
会話がグッと深まる哲学用語1【カタルシス】

哲学の分野でよく使われる「カタルシス」は、もともとギリシア語が語源で、「浄化」「浄化作用」という意味があります。特に、心の中にたまっていた感情が解放されて、すっきりした状態になることを指します。
無意識に抑え込んでいたネガティブな思いが、涙や言葉となって外に出ていくことで、心が軽くなるイメージです。映画や音楽、読書などで胸が揺さぶられ、「思い切り泣いたら、気持ちが晴れた」と感じるときにも使える、便利な言葉です。
- 使い方例
「私は映画を観てたくさん泣いたときに、カタルシスを感じる」
会話がグッと深まる哲学用語2【コペルニクス的転回】
「コペルニクス的転回」は、物事の見方や考え方が、180度ガラリと変わってしまうような出来事や発想のことを表す言葉です。
もとになっているのは、天文学者コペルニクスの考え方。当時は、地球が宇宙の中心だとする「天動説」が常識でしたが、コペルニクスは、太陽を中心に地球が回っている「地動説」を唱えました。この、常識を覆す大きな発想の転換を指して、ドイツの哲学者カントが「コペルニクス的転回」という表現を使ったのが始まりです。
日常会話では、「それまでの価値観をひっくり返すような大きな変化」や「考え方の革命」を表すときに、比喩的に使われます。
- 使い方例
「納豆にこんな食べ方があったなんて!私の食生活にコペルニクス的転回をもたらしたわ」

