◆「気づいたときには抵抗のしようもなかった」
![[クマvs人間]ガチンコ撃退術](https://assets.mama.aacdn.jp/contents/210/2025/12/1765067457594_jxpz8c61zu.jpg?maxwidth=800)
そう語るのは、’21年6月に連続して4人が襲われた札幌市東区ヒグマ襲撃事件の被害者の一人、安藤伸一郎さんだ。出勤中に158kgの雄のヒグマに背後から襲われ、全身140針を縫う大けがを負った。
「押し倒され、背後を確認したら目の前にクマの口が迫っていてとっさに顔をガードしたんです。その腕を嚙まれながら体を丸めて耐えました」
◆一命を取り留めたものの…
幸運にも巡回中のパトカーが駆けつけたことで、ヒグマは逃走。安藤さんは、すぐさま救急搬送された。「最初の体当たりで肋骨が6本折れて、肺に穴が開く肺気胸になり、腕と背中の傷は神経が見えるほど深いものでした。6か月の入院とリハビリを経て退院しましたが、膝と肋骨の痛みが消えずに、今も通院しながら痛み止めの薬と電気治療をしないと歩くのもままならない」

