官能的、シリアス、コメディまで、道ならぬ恋がもたらす悲喜劇3選

妻に浮気された男がモテ指南で大変身？心温まるラブコメディ
『ラブ・アゲイン』

　最後に紹介するのは、豪華キャストの共演が楽しいラブコメディです。

　40代のキャル（スティーブ・カレル）は学生時代からの恋人と結婚し、子どもたちに恵まれ、平凡ながら幸せに暮らしていました。しかし、妻のエミリー（ジュリアン・ムーア）から浮気をしていると告げられ、気が動転。ひとり夜な夜なバーに繰り出し、妻の浮気相手のデイヴィッド（ケヴィン・ベーコン）を許さない、など不平をまき散らすようになります。

　そんな痛々しい中年男を見かねたのか、バーの常連客で色男のジェイコブ（ライアン・ゴズリング）が声をかけてくれます。ジェイコブは、垢抜けないキャルをイケオジに変身させるべく身なりから話し方まで指南。自信がついたキャルは、オールドミスのケイト（マリサ・トメイ）をナンパして熱い一夜を過ごすのでした。

　一方のジェイコブは、簡単に落とせなかった若い女性ハンナ（エマ・ストーン）に入れあげているようで……。

　また、キャルとエミリーの息子で13歳のロビー（ジョナ・ボボ）は、17歳のベビーシッターのジェシカ（リオ・ティプトン）に夢中。しかしジェシカには意中の人がいて……。

　ライアン・ゴズリングが演じるモテ男が最高に面白く、「あんたの年代なら16アイテム揃えるだけでタンスの中身を改革できる」と服選びを手伝う姿はまるでスタイリスト。キャルに全裸の肉体美を見せつけながら、モテの心得を語るシーンにも大笑い！

　この後、誰と誰が実はつながっていた、などの関係が明るみになり、庭で男たちが乱闘を繰り広げることに。そんな大人たちのバカ騒ぎを見て、溜息をつく息子ロビー。まだ13歳の彼のピュアな恋心と切なさが、最後に全部を持っていってしまうところまで見事に楽しめる良作です。

『ラブ・アゲイン』

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