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ガソリン価格、クルマを利用するユーザーにとって、ランニングコスト(維持費)がかさむと家計を圧迫するため、少しでも安くしたいのが本音でしょう。

◆確かに燃費はいいが…
冒頭でもお伝えしたとおり、ハイブリッドカーは正直おすすめできません。ですが、ガソリン1リットルあたり30kmも40kmも走るクルマもありますし、魅力的に感じますよね。車種によっては非常に燃費の良いクルマもあれば、ガソリンとハイブリッドをラインナップしていて、それほど燃費に差が出ないクルマというのも実在します。しかもグレード間の価格差があり、本当にお得なのかと疑問に感じることもあるでしょう。
◆ハイブリッドとガソリンの損益分岐点をシミュレーション
ここからは視点を変え、同じ車種でガソリンとハイブリッドを併売しているケースで、ハイブリッドで燃費が良くなった分、初期コスト(車両価格)をペイできるのかどうかをシミュレーションしてみようと思います。今回のシミュレーション対象は、トヨタの人気ミニバンのノアで、グレードはS-Gです。車両本体価格とカタログ上の燃費は以下の通りとなります。
ノア(グレードS-G)
ガソリン:3,040,000円(15.0km/L)
ハイブリッド:3,390,000円(23.0km/L)
車両価格の差は35万円、燃費差は8kmです。
次に車の使い方によってランニングコストがどれくらい差が出るのか検証するために2つのケースを例にします。土日メインで普段はあまり乗らないパターン(年間5,000km)と、日常的にクルマを使うパターン(年間12,000km)でシミュレーションしてみましょう。
ガソリン価格は、185円とします。
(年間5,000km走行する場合)
ガソリン:5,000km÷15.0km/L=333.3L×185円=61,600円
ハイブリッド:5,000km÷23 km/L =217.4L×185円=40,219円
差額:21,381円
(年間12,000km走行する場合)
ガソリン:12,000km÷15.0km/L=800L×185円=148,000円
ハイブリッド:12,000km÷23 km/L =521.7L×185円=96,515円
差額:51,485円
ハイブリッドグレードを買い、ガソリン車との差額をペイすると考えた場合、土日しか乗らない場合(年間5,000km)だと約16年、日常的に使う場合(年間12,000km)だと約7年かかります。
もちろん、ガソリン価格の変動やハイブリッド用バッテリーの劣化などは考慮していませんので、このシミュレーション結果が全てということではありません。あくまでも一例として考えていただきたいですが、これくらいの価格差がガソリンとハイブリッドにあるということは覚えておいてもいいでしょう。

