◆下着が見えているのに、気にせず踊るミニスカートの女性も…
誰ひとり注意するにもできない状況に調子に乗ったのか、若者たちの行動はどんどんエスカレート。「騒いでいたうちのひとりがダンスまで踊りだして。もちろん、仲間たちはスマホでの撮影大会を始めました。踊っていたのは女性。ミニスカートなのに、下着が見えるのも気にせずなのか、見せつけているのかはわかりませんが、とにかく下品なノリで踊っていました。
TikTok用の動画でしょうかね。同じダンスを何度も繰り返しているのは滑稽としか思えませんでした。再生数稼ぎに躍起になっている姿は、はたから見るとバカそのものです。日本の若者の知能はここまで低かったっけと、老害のテンプレのようなことをつい考えてしまいました」
そんな若者たちが、徐々に布川さんの席に近づいてきてしまう。
「どうも撮影場所を変えたかったようで、いつの間にか私が一番近い位置にいる乗客になってしまっていました。1mほどしか離れていなかったはずです。
それでも注意するのは怖いので、引き続き下を向いて寝たふりをしていました。でも、足の位置や動きから、スマホが私の方を向いている様子であることはわかったんです。こんな奴らの動画に体だけでも映り込みたくないし、本当に勘弁してよという感じでした」
◆勢いよく詰め寄っていったのは…
布川さんもついに痺れを切らし、席を移動しようと思った矢先、意外な人物が若者たちに注意をしたという。「いきなり、誰かが若者に勢いよく詰め寄っていく音がしたんです。何事かと思って顔をあげると、身長が180センチ以上ある大柄な白人男性でした。
大きなリュックを背負っていましたし、観光客なんだろうと思います。騒いでいる若者たちに向かって英語で注意をしたんです。車内に響き渡る大声で『STOP!!! Stop the MUSIC!!!!! 』と何度も繰り返し、ついには騒いでいた若者たちを静かにさせてくれました。
その後も怒りが収まらなかったようで、つたない日本語ながら、『バカ』『やめろ』と若者たちに怒声を浴びせていましたよ。ガタイのいい男性が激怒する姿は、怒りの矛先が向いていない私まで怖くなるほどの迫力です。さっきまでノリノリで踊っていた女子は泣き出し、男子たちも完全にビビり倒していました」

