ではどうする?FPが提案する3つの対策
私は松田さんに、以下の備えをお伝えしました。
(1)老後30年分の“固定費シミュレーション”
「いまの金額」ではなく、「値上げ」や「追加徴収」を前提とした厳しめの数字で計算することが必須です。
(2)管理組合の運営を確認
現在の積立金水準は適正か、大規模修繕計画に無理はないか、理事会は機能しているか。これらはマンションの“安全性”そのものです。
(3)老後の収入源を複線化
資産運用や副収入の確保、あるいは繰上げ返済のタイミングを見極めるなど、「ローン完済後の固定費」を払い続けられる体制づくりが必要です。
リスクを知らずに買うことの危うさ
松田さんが放ったこの言葉の本当の意味は、“マンションを買ったことの後悔”ではないと考えます。実際には「リスクを知らずに買うことの危うさ」への嘆きでしょう。マンションの支払いは三重構造です。
・ローン(いつか終わる)
・管理費(終わらない)
・修繕積立金(上がり続ける)
仕組みを理解し、適切に備えていけば、マンションは老後も安心して暮らせる“心強い資産”になります。重要なのは、「購入後にどんな負担や対策が必要になるのか」を早めに理解し、手を打つこと。松田さんのケースが教えてくれるのは、この“住まいの現実”にどれだけ早く気づけるかという点です。
森 逸行
ファイナンシャルトレーナーFP事務所
代表
