パリの生春巻き店がつくる、野菜たっぷりのなすサンド。

パリの生春巻き店がつくる、野菜たっぷりのなすサンド。

続いて、なすサンドも食べてみた。

だいたい、“ベジサンド”とか“野菜サンド”と名付けて具がなす、というのではなくて“なすサンド”としているのがすでに好きだ。ただ、こちらは、具材を見ても味のイメージがすぐに浮かばなかった。脇を固めるのは、大根とにんじんのマリネに、きゅうり、コリアンダー、アボカド、揚げたまねぎ、そしてチーズとある。テイクアウトをして箱を開けたら、想像以上になすがどどんと現れた。存在感の大きさたるや。厚みを持たせて切られているところから察するに、形崩れせずに生かしたいということなのではないだろうか。実際なすは、しっとりした舌触り、かつ、ほんの少し歯応えを感じる火の通りで、味付けは、わずかに甘みがあるような……クリーミーななめらかさはアボカドが、香ばしさは揚げたまねぎが担い、生野菜類が清涼感と食感を加えて、チーズ(この日はフェタだった)の塩気がキリッと味を引き締め、それらをモチっとしたパンが包んでいる。スイートサワーソースをつけたら、一気にアジアのご飯を食べている気分になった。

パンについて訊いたら、バゲットとパン・ブリオッシェ(ブリオッシュ風味のパン)の間を目指して、ブーランジュリーと試作を重ね、今の形に辿り着いたそうだ。共同開発だから、もはや仕入れ先ではなく、ビジネスパートナーと言える存在だという。サイドメニューにある赤キャベツと白キャベツ、リンゴ、ミントのサラダも、すでに何度もリピートしている。ごま油とレモン、スイートチリソースで和えたシンプルな味が、無心で食べ続けてしまうおいしさです。

こちらがサラダ。甘酸っぱくておいしいです。ミントが決め手。

『Rolls』

29 rue des Jeuneurs 75002 09-50-04-10-46 11:30〜15:00 土日休 ベジサンドもあります。サイドメニューの赤キャベツ+りんご+ミントのサラダもおいしい。

COOKING LOVERS’ KITCHENS / 料理好きの台所。&Premium No. 145

かつて住まいの裏方であった台所は、いまや家づくりの軸となる、暮らしの中心にある存在になりつつあります。いい台所は、使い勝手のいい台所。使う人が自分自身の勝手にあわせて工夫をするのです。そして自分の勝手というのは、繰り返し料理をする中ではじめて見えてくるものですから、心地のよい台所の持ち主は、すなわち 料理好きであるといえるのではないでしょうか。今号の特集は「料理好きの台所」。手をかけ、使い込んだ台所からは、その人が楽しげに腕を振るう姿や、豊かな食卓や暮らしそのものが透けて見えるようです。すべてのものを取り出しやすくしている人、スッキリ何もない空間で料理に励む人、菜箸や布巾ひとつまでこだわって選ぶ人。工夫とアイデアに溢れ、すみずみにまで目の行き届いた、16組の料理好きのみなさんの台所を拝見します。

andpremium.jp/book/premium-no-145

配信元: & Premium.jp

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