今週のテーマは「順風満帆で幸せだったのに、交際3年目で女が他の男性へ行った理由は?」という質問。さて、その答えとは?
▶【Q】はこちら:一緒にスマホを見ていたとき、LINEの通知で見えたメッセージ。交際3年で知った、彼女の秘密とは
「そろそろ、ちゃんと言わないと」
ずっと思っていた。これ以上、裕也との関係を続けるわけにはいかないと。しかしそう思いながらも、ずるずるとタイミングを逃してしまっていた私。
そんな時のことだった。
「裕也くん、これとかいいんじゃない?」
「どれどれ?」
裕也が加湿器を探していたので、良さそうなのを見つけて私のスマホで見せた時、昨日デートをしていた健からLINEが入った。
― Ken:葵ちゃん、昨日はマジで楽しかった。次はいつ会う?
最悪のタイミングだ。
しかも私はメッセージを非表示設定にしていなかったので、内容をすべて裕也に見られてしまった。
「葵…さっきの、誰?」
「いや、違うの。これは…」
― やっちゃった…。
そう思ったが、同時に、どこかホッとした自分もいた。実際にLINEの彼とは付き合ってはいなかったが、「もう、裕也とはこれで終わりにしよう」と思えたから。
結局このLINEを見られてから数週間後、私は3年交際した裕也に別れを告げた。
A1:自由が好きで、縛られたくない。
裕也と出会ったのは、彼が行きつけのバーに私が訪れたことがきっかけだった。
当時私も裕也も結構飲み歩いていたと思う。初対面の印象は、「カッコいいけどチャラそうだな」。
でもそんな第一印象とは裏腹に、何度か会っているうちに、彼は結構真面目で気が合うことがわかり、交際に発展していた。
裕也と私は好きなことが似ており、一緒にいて楽だった。何より楽しくて、一緒に過ごせば過ごすほど、裕也のことが大好きになっていった。
だから彼の夢を応援したし、支えてあげたいとも思っていた。
交際した当初、裕也は有名な建築家の事務所で働いていたけれど、ちょうど転職をしたいタイミングだったらしく、私なりに励まし続けた。
「裕也くんなら、大丈夫」
そう言うと、とても嬉しそうな顔をした裕也。
「葵、ありがとう。この転職がうまくいったら、もう少し落ち着いた生活ができると思うから」
この言葉を、私は過信してしまったのだろうか。
「うん、頑張って。信じてる。それに何かあっても、私がいるから大丈夫だよ。最悪、私が食べさせてあげるよ」
私は看護師なので、一応手に職はある。
31歳の私と30歳の裕也、年齢的にもこのままうまくいけば、自然に結婚すると思っていた。
結局、転職活動がうまくいき、裕也は三軒茶屋の家より少し広い目黒の家へ引っ越しをすることになった。
このタイミングで私も彼の家へ泊まる頻度が一気に高くなり、半同棲状態になっていた。
行くたびに荷物を彼の部屋に置いてきたりしていたけど、それでも時々家に帰る私を不憫に思ったのか、裕也がある日こんなことを提案してきた。
「葵、いっそのこと、ここで一緒に住まない?」
大好きな彼と一緒に住みたかったから、このオファーは正直とても嬉しかった。
でも「結婚前に同棲をすると、うまくいかない」とはよく聞く話。
それに中途半端に同棲したら、結婚が遠のきそうだ。だから心を鬼にして、私は自分の家は残しておく、という選択をした。
「でも一応、自分の家は残しておこうかなと思って。職場もあっち側にあるし」
「そっか。葵のそういうところ、好きだよ。お互いのプライバシーを尊重できる関係っていいよね」
この時、私が同棲に対して「YES」と言っておけば良かったのだろうか。それとも、“プライバシー尊重”をもう少し追求すれば良かったのだろうか。
結局私たちは半同棲状態のまま一年、また一年…となんとなく時を過ごしてしまった。
A2:結婚に対して何も考えていない姿勢に絶望したから。
特に大きなケンカもなく、私たちの関係は順調だったと思う。でも時間が経つにつれて、気になっていたことがある。
― この人、結婚する気あるの…?
“将来的にはいつか”と思っていることは何となく伝わってはくる。しかし、それがいつになるのか、まったく読めないしわからない。
段々と諦めモードに入っていたけれど、私の中で決定的な出来事があった。
それは、とある土曜日の午後だった。最近彼が仕事で忙しく、気がつけば、久しぶりにのんびりできる週末だった。だからソファでゴロゴロしている裕也に話しかけてみる。
「裕也くん、今夜何食べたい?」
「うーん。何でもいいな」
「じゃあ久しぶりに、腕振るっちゃおうかな」
久しぶりの、二人の時間。彼のために美味しい料理を作りたくて、張り切ってしまった。
「これ、全部葵が作ったの?すごくない?」
「へへ。久しぶりに二人で週末ゆっくりできるから、張り切っちゃった。奮発して、良いワインも買って来たんだよ」
「え〜ありがとう。本当に最高だよ」
結構頑張った手料理に対し、裕也もすごく嬉しそうにしてくれている。それだけで、私の努力は報われた気がしていた。
しかし一通り食べ終わって、22時を回る頃。裕也が、突然「今から出かける」と言い始めた。
「ごめん葵。タカシから連絡があって、今近くで飲んでいるらしくて、顔出さなきゃかも」
「今から!?」
今日は、二人で過ごせると思っていた。それに、彼のためにたくさん料理を作ったのに、私との時間より男友達を優先させる裕也。
「アイツ離婚したばかりだから。話を聞いて欲しいんじゃないかな。行って来てもいい?」
「いいけど…今からって。裕也君自身もだけど、周りも自由な人が多いよね」
彼が結婚に対して二の足を踏んでいる理由に、裕也の友人関係も大きく影響していると思う。彼の周りは結婚しても上手くいかなかったり、独身でまだまだ遊んでいる人たちが多い。
だから本人も、そういう男友達といるのが楽しいし、諦められないのだろう。
「そう?男飲みなんて、こんなものじゃない?」
「わかった。早く帰ってきてね」
そう言ったものの、この日裕也が帰ってきたのは午前2時を過ぎていた。
そして翌朝。私にとっては、これがトドメだったと思う。
「タカシの元奥さん、結構強烈だったみたいで。財産、ほぼ取られたらしい」
「何で?よっぽど、タカシさんが悪いことしたの?」
そんな話をしていると、裕也は平然と、ひどいことを言い放った。
「それはわからないけど…女性って怖いよね。結婚したら豹変するって言うし。親権も取られちゃったらしい」
「そっか…。それはタカシさん、落ち込んでいるね」
「そうなんだよなぁ。でもやっぱり、結婚はリスクあるし、子どもいるとさらに大変そうだから、絶対に今はいらないな」
― …嘘、だよね?それを私の目の前で言う?
驚き過ぎて、一瞬言葉に詰まる。裕也は、何も気がついていないのか、さらに言葉を続ける。
「そうなの?」
「え、葵は欲しいの?子ども」
「それはわからないけど…。年齢的にもそろそろ真剣に考えないといけないしね」
「女性は大変だね」
怒りなんて湧かない。ただ絶望、と言った方が感情的に近いかもしれない。
裕也は、私のことなんてまったく考えていない。
今が楽しければ良くて、自分が縛られたくない、自由でいたい、やりたいことをやりたい…という、自分の欲望しか考えていない。
私のことを本当に思うなら、私の年齢をもっと考慮するはず。将来のことをしっかり見ようともせず、ただ現実逃避をしている。
30代前半という、大切な3年間。
私にとっては、あまりにも長くて大切な時間。それなのに責任を取ろうともしない。
そして何より、男の人の1日と、女の人の1日の価値は違う。とても貴重で大事な時を、彼は自分軸でしか生きていない。
この先彼が変わるのかと言われたら、確証はない。むしろ彼の自由奔放さと、結婚願望のなさが急激に変わるとは思えない。
その事実を悟ってしまい、私は考えた。
― 好きだけど、自分のことを大切にするなら早めに決断しないと…。
私はいつまでも責任を取らず、時間だけがただ無情に過ぎていく関係に終止符を打つ決意をし、次の人を探し始めた。
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