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「築30年程度」「実質利回り15%以上」が勝ち筋物件?地方戸建て投資の“買う・買わないの判断基準”

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オーナーチェンジ物件はラクチンな分、注意点もある

物件検索しているとオーナーチェンジ物件も見つかります。アパートなどはもともと投資用の物件ですからオーナーチェンジが当たり前なのですが、戸建ての場合はオーナーチェンジ物件は少数派です。

戸建て賃貸では、空き家物件を購入してリフォームしたうえで客付けすることが基本になりますが、そのプロセスには当然、手間と費用がかかります。オーナーチェンジならそれを省くことができます。そこにはもう入居者さんが住んでいるのですから当たり前ですね。購入後すぐに賃料収入が発生しますし、いいことずくめのようですが、残念ながらそういうわけにはいきません。

まずオーナーチェンジ物件は内見ができません。室内の状況を確認できないので、思わぬ瑕疵が潜んでいる可能性があります。もちろんそんなことにはならないように、購入前に売主や仲介業者からヒアリングしますが、それで完璧に防ぐことなんてできません。もう1つの注意点は、いま住んでいる入居者が退去したときです。

購入時に内見していないので内装リフォームにかかる費用が未知数。そして購入時にリフォームしていない以上、退去時にリフォームコストがかさむことを覚悟しないといけません。「オーナーチェンジなら初期コストを抑えられるから、少しばかり割高で買ってもいいか」と考えるのはやめたほうがよいと申し上げておきます。

こんなオーナーチェンジ物件は買ってはいけない

最初に手を出す物件としてオーナーチェンジは向いていますが、オーナーチェンジ物件にはメリットばかりではなくデメリットもあります。そして、このところ要警戒のオーナーチェンジ物件が増加傾向にあります。

それは、素人DIYで表面だけキレイに取り繕ったオーナーチェンジの戸建て物件です。ポータルサイトなどでぱっと見は何も問題がないように映るのですが、素人の浅い知識と技術で行われた修繕は建物の根本的な問題を解決しておらず、長期的に見ると問題が露見しやすい傾向にあります。

オーナーチェンジ物件は物件内部の状態を入居前の写真でしか見られませんが、怖いのは写真ではその判断が難しいこと。素人DIYは写真の見映えはよくても、実際に現地で見ると施工の悪さが目立つことが多々あります。

では素人DIYの物件かどうかどうやって見抜くのか。それには物件の保有期間を確認することです。素人DIY物件は長期保有すると問題が生じる可能性が高いため故意犯的に短期保有で売り抜けるケースが多くなります。

そんな手口に引っかからないよう、登記簿謄本を見て物件の保有期間をチェックしましょう。登記簿謄本(※2)は法務局で取得することができますし、仲介業者が持っていることが大半です。入手できたら「謄本 見方」でネット検索すればすぐに読めるようになります。 
 

※2 登記簿謄本

不動産の所有権や権利関係を公的に記録した書類で、法務局で管理されている。正式名称は「全部事項証明書」で、物件の現状を確認するために使用される。登記簿謄本には不動産の所有者、抵当権や地役権(自分の土地の利便性を高めるために、目的の範囲内で他人の土地を利用できる権利)などの権利関係、過去の売買履歴などが記載されている。物件購入時や融資を受ける際には登記簿謄本を閲覧して物件の権利関係に問題がないことを確認する


同じ理由で、入居後すぐに売りに出されている物件にも注意が必要です。なかには一見お得に見える物件もありますが、すぐに売却に出されるということは、背景に何らかの問題がある可能性があります。たとえば物件に隠れた欠陥がある、周辺環境に問題があるなどです。こうしたリスクを避けるために、可能であれば賃貸契約書を確認し、入居時の契約内容を把握するようにしてください。

事前調査をしっかりできれば思わぬトラブルを避けられますし、購入に向けて安心材料を増やすことができます。

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