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大切な人を亡くした後のグリーフケア~悲しみを癒やすためにできること

大切な人を亡くした後のグリーフケア~悲しみを癒やすためにできること

終活コーディネーターでありグリーフケア士の吉原友美さんが、大切な人を亡くした後の心のケアについてお届けします。深い喪失感との向き合い方や日常を少しずつ取り戻していくためのヒントをご紹介します。

大切な人を亡くしたとき、心にぽっかりと空いたような寂しさを感じたことはありませんか。朝目が覚めても、体が重く動かない。食事をしても味がしない。

そんな自分に戸惑い、「この気持ちはいつまで続くのだろう」と不安になる——。

けれど、それは決して“おかしいこと”ではありません。愛する人を失った悲しみは、誰の心にも起こる自然な反応です。

そして、その悲しみとどう向き合い、どう生きていくかを支えるのが「グリーフケア」です。グリーフケアとは、悲しみを“乗り越える”ためではなく、亡き人を想いながら“共に生きていく力”を取り戻すための心のケアです。

吉原友美(よしはら・ともみ)プロフィール

吉原友美

東上セレモサービス常務取締役、終活コーディネーター。一般社団法人ライフ・パートナーズ理事。自身の家族が早くから他界。その経験から死生観を育成して生きていくことの大切さを知る。終活セミナーでは絵本を使い、死生観育成について伝えている。また、最新の終活事情・葬儀・お墓・相続についてもわかりやすく解説する。セミナーの参加数は累計2万人以上の人気を誇り、自社では3万件以上の葬儀を承っている。

悲しみは「時間」とともに形を変えていく

takeuchi masato/PIXTA

私たちはつい、「早く元気にならなくちゃ」「いつまでも泣いていてはいけない」と自分に言い聞かせてしまいがちです。しかし、悲しみを抑え込んでも心は回復しません。心理学では、悲しみを癒やす過程を「悲嘆のプロセス」と呼びます。それは、

  1. 喪失を受け入れる
  2. 感情を表に出す
  3. 新しい現実の中で生き方を再構築する

という、時間をかけた心の歩みです。「時間が解決する」という言葉は、ただの慰めではありません。

時間とは、悲しみを薄めるものではなく、悲しみと共に生きる力を育ててくれる存在なのです。

配信元: HALMEK up

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