
ふるさと納税は自分の意思で税金の使い道を選べて、多彩な返礼品をもらえる魅力的な制度。最新のトレンドをチェックしてお得に活用しましょう。
ふるさと納税のしくみ
ふるさと納税とは、生まれたふるさとや応援したい自治体に寄付ができる制度。寄付することで所得税と住民税の控除を受けられます。自分の意思で応援したい自治体を選べるほか、地域の名産品をはじめとする返礼品をもらえるのも魅力です。
一方、自治体にとっては財源確保と地域活性化につながるメリットがあり、食品や飲料、体験チケット、美容・健康家電、洋服など多種多様な返礼品があります。
返礼品の最新トレンドをチェック!
みんなに選ばれている人気の返礼品にはどのようなものがあるのか、最新のトレンドをまとめました。

最新のトレンドは「生活防衛」「プチ贅沢」「寄付のみ」
2025年のふるさと納税の返礼品は、物価⾼や猛暑、ふるさと納税制度の改正などの影響が見られました。
物価高や米価格の高騰で「生活防衛志向」が続き、生活必需品や日用品の人気が続く一方、プチ贅沢を楽しめるものを選ぶ「ご褒美需要」も高まっています。
他方で、近年は返礼品を伴わない「寄付のみ」も増加傾向に。返礼品やお得感、節約だけでなく、地域や事業を純粋に支援する動きが拡大していることがうかがえます。
なお、ふるさと納税の制度改正により、2025年10⽉からふるさと納税ポータルサイト利用時のポイント付与が原則禁⽌となりました。
ふるさと納税を行うにはポータルサイトを活用するのが主流であり、寄付者がポータルサイトを選ぶ際は返礼品の充実度や利便性の高さがより重視される傾向にあります。
「生活防衛」につながる人気の返礼品
実質的な節約につながることから、生活必需品や日用品、訳あり品の人気が続いています。
● 「生活必需品」「日用品」
お米、そうめん、トイレットペーパー、ティッシュペーパー、商品券などの返礼品がよく選ばれています。米価高騰の影響でお米の寄付件数が増加し、猛暑の影響で「そうめん」の需要も高まりました。
お米は「ブランド米」や「新米」の寄付件数が増え、高品質なお米の人気が上昇中。そうめんは、兵庫県の「揖保乃糸」や長崎県の「島原手延べそうめん」など、ブランド力のある産地が支持されています。
また、ふるさと納税ポータルサイトの「さとふる」ではPayPay商品券が人気を集めました。
PayPay商品券とは、地域の対象加盟店で利用できるPayPayの支払い手段です。紙を持ち歩く必要がなく、アプリで管理できる手軽さが支持されています。
● 「訳あり品」
ふるさと納税における「訳あり品」とは、定められた規格(大きさ・形・色など)から外れた農産物や、製造過程でのキズや汚れがある食品など、正規品として販売できなくなったものです。
味や品質に問題はなく、通常よりもお得に手に入れられるほか、フードロスの削減や生産者の応援にもつながります。野菜や果物、肉、魚介など、さまざまな訳あり品が返礼品として受け取れます。
「プチ贅沢」を楽しめる人気の返礼品
普段はなかなか買えないような豪華な返礼品も人気です。
● 「ご褒美グルメ」
牛タン、ほたて、カニ、特上ハンバーグ、国産うなぎ、シャインマスカット、高級みかん、おせちなどが選ばれています。
● 「旅行券」「体験チケット」
旅行券や有名ホテルの宿泊券、人気レストランの食事券、テーマパークや水族館といった施設の入場チケットなども注目されています。
「寄付のみ」の返礼品も増加
返礼品を伴わない「寄付のみ」のふるさと納税も増加しています。災害支援や子育て支援、動物保護など、自治体が指定する特定の事業や活動に対し、返礼品を求めず迅速に支援したい人から選ばれています。
「応援したい自治体を支援する」というふるさと納税の理念に沿った行動をする人が増えていることがうかがえます。

