質問その4:「複数企業から内定が出た際、どうされますか?」
ここで確認してほしいことは、自身の強み・ウリを把握できているか、その上で応募企業を選択〜絞り込みできているか、ということです。
エグゼクティブの皆さんに限って、そのようなことはないと思いますが、そもそもの応募先企業に統一性がなく、どの強み・志向にマッチしているのか不明なケースがあります。これは、印象も含めて大きなマイナスポイントです。
年収条件や単純な職種検索だけで闇雲にエントリーをしまくる方が時折いますが、やめましょう。あなた自身の事前の評価を相当落としています。
もちろん、現実との折り合いもありますし、実際に転職活動でいくつかの企業と会ってみると、元々考えていた優先順位と最終判断時の優先順位が入れ替わったり、別の軸が浮上したりすることもあります。それは悪いことではありません。
具体的な意思決定軸は、皆さん個々の価値観、状況、バックグラウンドや家庭環境などもありますから、これが正解というものはありません。
大切なのは、あなたにとっての優先順位、価値観がはっきりしているか。付帯条件などで(最も多いのはやはり年収面ですね)、キャリア志向の軸が本質的にブレたりずれたりはしていないかということです。
そして、もう一つ。最終意思決定ポイントが、幹部、経営層として相応しいものになっているでしょうか? 大義がある、ビジョンがある、顧客・市場や組織・事業への貢献志向である、など、 ぜひ確認してみてください。
入社はゴールではありません。入社後、志高く幹部・経営陣として活躍できる場の選択を、憂いなく曇りなく、決断されることを願っています。
新天地で活躍できるかは「入社前」に決まってしまう
以上、「答えられなければ“不採用”の可能性大」な面接での想定質問4項目を紹介しました。
補足として、最後にもう一つ。面接や面談、会食などの場で、「何か質問はありますか」という相手からの投げ掛けに対して、「いえ、大丈夫です」という回答だけはやめましょう!
常に、どの場面においても幹部、経営者らしい具体的かつ本質的な質問が応募先企業に対してできるか否かで、あなたが新天地で活躍できるかどうかも入社前に8割がた決まっているのです。
井上 和幸
株式会社 経営者JP
代表取締役社長・CEO
