
冬の窓辺を彩る「シャコバサボテン」は、別名“クリスマスカクタス”とも呼ばれる聖夜にぴったりの花咲く植物です。しかしその華やかさの裏で、じつは「もつれやすい恋」や「つむじまがり」といった、少しドキッとする意外な花言葉も秘めています。この記事では、そんなユニークな豆知識から、毎年美しい花を咲かせるために欠かせない「秋の葉摘み」や「短日処理」といった育て方のコツまで、分かりやすく解説します。
シャコバサボテンの基本情報

植物名:シャコバサボテン
学名:Schlumbergera(Zygocactus)
英名:Christmas cactus、Denmark cactus
和名:シャコバサボテン
その他の名前:クリスマスカクタス、デンマークカクタス、カニバサボテン
科名:サボテン科
属名:カニバサボテン属(シュルムベルゲラ属)
原産地:ブラジル南東部
形態:宿根草(多年草)
シャコバサボテンはサボテン科カニバサボテン属の一種で、学名をシュルンベルゲラ(Schlumbergera、またはジゴカクタスZygocactus)といいます。多年生の多肉植物(サボテン)で、原産地はブラジルをはじめとする南アメリカ大陸。「森林性サボテン」と呼ばれるタイプで、比較的標高の高い場所の樹木や岩場に着生して育ちます。自生地での草丈は15~40cm。冬に花を咲かせることからクリスマスカクタス、品種改良の盛んなヨーロッパから日本に入ってきたことからデンマークカクタスと呼ばれることもあります。分類上はサボテンですが、一般的にイメージされる乾燥地に生えているトゲトゲのサボテンとは生育環境が異なり、湿度が高く、遮光された環境を好みます。
シャコバサボテンが花開く様子。rusm/Shutterstock.com
シャコバサボテンの花や葉の特徴

園芸分類:草花、多肉植物
開花時期:11~3月
草丈:15~40cm
耐寒性:弱い
耐暑性:普通
花色:白、オレンジ、赤、ピンク、複色
シャコバサボテンはサボテンの一種ですが、その葉の形は平たく、茎の節ごとに一部が尖り、まるでシャコのハサミを連ねたような形をしています。似た仲間でカニバサボテンという種類もありますが、近年品種が交雑し、中間的な特徴を持つ交配種なども多く見受けられるようになりました。
シャコバサボテンの開花期は11~3月で、枝の先端に花をつけます。日が短くなるのを感じ取って花を咲かせる「短日植物(たんじつしょくぶつ)」なので、太陽の光が当たっている時間が短くなると花芽をつけ、冬になると華麗な花を咲かせます。
