◆自衛隊・ガバメントハンターは有効か?
![[クマvs人間]ガチンコ撃退術](https://assets.mama.aacdn.jp/contents/210/2025/12/1765436469619_1kbpytw393d.jpg?maxwidth=800)
「自衛隊が箱わなの設置やクマの運搬などを担ってくれるのはありがたい話ですが、どこに罠を設置すると有効か判断できる人はいないので、結局は猟友会頼み。ガバメントハンターの育成が進むとされていますが、クマを撃つには最低でも5年の修業が必要です。半矢(手負いの意味)のクマを逃がすことほど、怖いものはありませんから。習性を把握し、心臓などのバイタルポイントを撃ち抜く技術を身につけるにはそれだけの時間が必要なのです」
◆ガバメントハンターの確保は容易ではない
環境省によると’20年時点で、ライフル銃などを扱える第1種銃猟免許の所持者は9万人。その数は約40年前と比較して5分の1にまで減少している。そのため、ガバメントハンターの確保も容易ではない。「手っ取り早く、猟友会メンバーを非常勤で雇用すれば、猟友会が分裂しかねない」という。そもそも、危険と隣り合わせにもかかわらず、クマの駆除に対する報奨金は、数千円から数万円と自治体によってまちまちだ。さらに、撃ち取ったクマを食用にできない地域もある。
「岩手県は震災以降、放射性物質による出荷制限があって、捕獲したクマ肉を売れない。わずかな報奨金では命を削ってクマを撃とうという人など増えない。国を挙げて報奨金の上限と下限を決めたり、自治体をまたいで駆除活動ができる仕組みが必要です」
※週刊SPA!12/9号より
取材・文/週刊SPA!編集部
―[[クマvs人間]ガチンコ撃退術]―

