ベランダ&玄関先で楽しむ1鉢クリスマス・デコ実例
エリカのバスケットで作る“冬のカフェコーナー”

ふんわりとしたエリカ(orカルーナ)の1鉢を、ざっくり編みのバスケットにセット。オーナメントを飾って、小さなLEDライトを絡ませれば、夕暮れどきもほのかにきらめいておすすめです。
エリカは冬の寒さの中でも小さな花を長く咲かせてくれる、ヨーロッパ原産の常緑低木です。細い葉が密に茂り、ふわふわとした穂のような花姿が特徴。寒さや乾燥に強く、晩秋〜冬にかけてのガーデンをやさしく彩ってくれる貴重な存在です。湿気に弱いので、根鉢を乾かし気味に保つと長もちします。
ベランダを“自分だけの冬カフェ”空間にして楽しんで。
真っ赤なシクラメンとランタンで、王道クリスマスカラー

ビビッドな赤いガーデンシクラメンを赤い鉢に合わせ、同じトーンのランタンや小物を並べるだけで、王道のクリスマスコーナーに。リンゴや木の実、ヒバの枝を足すと、ぐっと華やかさが増します。玄関内側や出窓など、人目につきやすい場所に1鉢ドンと置くのが効果的です。
ガーデンシクラメンは寒さに強いものが多いですが、霜や雪に当たると復活しにくいので、屋根のある場所でのディスプレイがおすすめ。しおれてきた花は株元からねじるようにして取り除きましょう。

クリスマスローズと白い家のオブジェで“冬の小さな街角”を演出

寒さに強いクリスマスローズの鉢を主役に、白い家型のキャンドルホルダーやミニランタンを添えると、まるで雪国の街角のような情景に。シルバーがかったコニファーや松ぼっくりで足もとを彩れば、落ち着いた北欧テイストにまとまります。屋根付きのベランダや明るい玄関ホールにぴったり。
じつは「クリスマスローズ」という名前でも、ほとんどの品種は春(2〜3月)咲き。本当に“クリスマスの頃に咲く”のは、ニゲルとニゲル交配種。写真のような白い大きな一重咲きで、上向き〜やや横向きで咲きます。
白花を集めて“雪積もる森”をベランダに演出

大ぶりのバスケットにクリスマスローズを1鉢すっぽり入れると、それだけで存在感たっぷりの主役鉢に。余裕があれば、ミニコニファーやシクラメン、白実のペルネッティアなど小さめの鉢を横に並べると、“森の入り口”のような雰囲気になります。ガーデンテーブルの上に飾れば、室内からも眺めやすく、クリスマスムードが高まります。
ミニコニファーの素焼き鉢+赤いランタンでベランダデコ

ミニコニファーを素焼き鉢のまま並べ、1鉢に1つずつ麻ひもと星型オーナメントを結ぶだけの簡単デコ。真ん中に赤いランタンを置けば、雪景色にも映える北欧風のベランダコーナーになります。基本はお好みのコニファー1鉢からスタートし、増やしたくなったら少しずつ鉢数を足して“小さな森”に育てていきましょう。
夕暮れが楽しみになる氷と木の実のアイス・ランタン

お気に入りの鉢植えの横に、木の実や常緑樹の葉を閉じ込めた氷のランタンをそっと置いてみましょう。中央に穴が開いたケーキ型に、水と赤い身や葉などを入れて凍らせます。夕暮れどき、中央にLEDキャンドルを入れればゆらめく灯りが氷越しににじんで、ベランダや玄関先が一気にロマンチックな冬のガーデンに変わります。

浅い容器で紐と一緒に凍らせれば、オーナメントとしても楽しめます。寒い日限定の“消えてしまう飾り”だからこそ、写真に残して楽しみたくなります。
“1鉢のガーデンデコ”で心温かなクリスマスシーズンを

寒い季節こそ、植物がもたらしてくれる小さな灯りや彩りが、日々を温かくしてくれます。大きなツリーや本格的なデコレーションがなくても、鉢植えが一つあれば、ベランダもお部屋もクリスマス仕様に早変わり。
気に入った植物を迎えて、ほんの少し飾りを添えるだけで、そこに冬の物語が生まれます。今年のクリスマスは、あなたの暮らしに寄り添う“1鉢のガーデンデコ”を楽しんでみませんか?
小さな植物たちが、きっと心をほっと明るく照らしてくれるはずです。
Credit 文 / 3and garden
スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。2026壁掛けカレンダー『ガーデンストーリー』 植物と暮らす12カ月の楽しみ 2026 Calendar (発行/KADOKAWA)好評発売中!
