◆思わぬカウンター「痴漢です!」
――先方のリアクションはどうでしたか。250番:それが、意外にもなかったんですよ。特に言い返してきたりもなくて。あとから考えると、たぶん私に何かを言われるとは思っていなかったのでしょう。私は「言ってやった」という気分で、乗り換え予定の電車が来るのを待っていました。
すると突然、「痴漢です! 痴漢が逃げました、捕まえてください!」と叫んだんです。そのときにようやく、「あ、女性だったのか」と思いました。
――驚きの急展開ですね。どうなりましたか。
250番:長髪の男性――のちに大学生だとわかるのですが、近づいてきて、女性に話しかけていました。「捕まえたほうがいいですか?」「捕まえてもらえると助かります」みたいなやり取りをしていました。ただ、私は痴漢などまったく身に覚えがないため、その場で電車を待っていたんです。すると、私の身体の右側を大学生が、左側を女性が掴んで、駅の改札近くにある駅員さんがいるところへ突き出されてしまったんです。
大学生は、駅員に私を引き渡すといなくなったので、いまだにどこにいるのかわかりません。
◆駅員は「最初から私を痴漢だと決めつけていた」
――駅員さんの対応はどうでしたか。250番:私には、最初から私を痴漢だと決めつけているように感じました。というのは、何度も「痴漢をしていない」と言っても、「いいから動かないで」などといって聞く耳を持ちません。こちらも証拠を記録しなければいけないと思って、動画を回し始めました。すると、どんどん駅員さんも語気が強くなっていきました。スマホの動画を見返してみると、駅員さんが私のスマホを叩いて揺らしているような様子が残っています。
何人もの駅員さんに羽交い締めにされて、掴まれたりしましたが、誰に何をされたのかは完全に覚えていないんです。ただ、のちに警察が駅の監視カメラを確認したところ、後ろから私を掴むようにしている駅員さんがいたことがわかっています。
駅員さんのなかに、ひとり、こちらを侮蔑するような目で見てきた人がいて、非常に不愉快だったことは覚えています。
――そのあとは警察がくるわけですか。
250番:そうですね。駅員さんが警察に通報して、神奈川県警戸部警察署の生活安全課の刑事が来ました。状況はさっきと同じで、囲まれて、ちょっとでも動こうとすれば「はい、動かないで」と。私の話を聞く側の刑事と、女性の話を聞く側の刑事に分かれて、いろいろ話をされました。

