【きっかけ1】周囲に劣等感を抱いたとき
ここからは、自己嫌悪に悩む人が陥りやすい“6つのきっかけ”を見ていきましょう。
まず、自己嫌悪に陥りやすい人は、他人と自分を比較しがちです。そしてこの「比較」は、たいてい自分を嫌悪するための材料として使われます。
自分がどんな状態にあっても、自分より優れた特性を持つ人は必ずいます。それゆえ、自分より優れた人を見つけては、ちょっとモヤッとしてしまうのです。
例えば、同僚が仕事でよい結果を出したとき。直接、自分が比較されていなくても、その同僚が褒められている様子を見聞きして、「ああ、私にはとてもそこまでできないな」と「劣等感」を抱いてしまう。
家にいても同じです。兄弟の昇進や結婚の報告といった朗報を聞いては、「それに引き換え私は……」とモヤッとしてしまう。「祝わなきゃいけない」「おめでとう」という気持ちはあるのに、「自分は他人よりできない」とばかり考えてしまう。
そして、さらに自分を嫌いになってしまうのです。
【きっかけ2】失敗したとき
人は誰でも失敗をします。その失敗から学び、次に生かすわけです。
しかし、自己嫌悪に陥りやすい人は失敗に気付いた瞬間に、「なぜ、自分はこんなこともできないのだろう」と考え、どんどん自分のことが嫌いになってしまいます。
「失敗」は「自分の思った通りにならないこと」でもあります。自己嫌悪に陥りやすい人は完璧主義であることが多く、「自分の思った通り」のレベルが高いことも珍しくありません。
端から見て、仕事ができる人であったとしても、本人の心の中では、「私は失敗ばかりの人間」と認識していることすらあるのです。

