◆昼間は地元ホール、夜は闇スロを徘徊

「文字通り朝から晩までパチンコ、パチスロ三昧だった。闇スロは1機種1台で台数もそんなにないから高設定を長時間打てりゃいいけど、そんなのはまず望めない。朝イチ台とゾーン狙いで連チャンを取り切ったらヤメるという“ヒットアンドアウェー”で攻めたんだけど、そうなるといつも勝ち逃げするオレは店からすると煙たい客なワケ。パチンコ屋から出禁にされたことはないけど、闇スロからは1軒出禁になったもんな。まぁ、それも勲章みたいなもんかなって」
◆闇スロの摘発でプロを引退する決意
気がつけばそんな生活を1年近く続けたある日、二刀流生活は突然終わりを告げる。闇スロの摘発である。「パチンコ打ってたらツレから電話掛かってきて、闇スロが摘発された!って。まぁ当たり前だよね、違法なんだから。あんなもんが堂々とポスター貼って営業してたほうがおかしいんだよ(笑)。でも、なんかこう、大切なものがなくなったって感じはしたんだよね」
心にぽっかりと穴が空いてしまった加藤さんは、バーテンをしている店のママにそのことを伝えると意外なことを言われ、パチプロから足を洗うことになる。
「ママから『闇スロって犯罪なんでしょ? それを打ちに行ってた修ちゃんも同罪なんじゃない?』って言われて、言い返せなかった。ママはオレよりも5つ年上で、よく叱られたんだよ。『パチプロもいいけど、もうイイ歳なんだから正業に就いたら?』とも言われたな」

