
「難を転じる」縁起木として、古くから魔除けや厄除けに重宝されてきた「南天(ナンテン)」。 日本の気候に合い初心者でも育てやすい樹木ですが、実は「剪定時期」を間違えると、せっかくの赤い実がつかなくなってしまうこともあります。 この記事では、南天を枯らさず長く楽しむための栽培ポイントと、実付きをよくする正しいお手入れ方法をご紹介します。
ナンテンの基本情報

植物名:ナンテン
学名:Nandina domestica
英名:nandina、sacred bamboo、heavenly bamboo
和名:南天
その他の名前:ナルテン(成天)、南天竹
科名:メギ科
属名:ナンテン属
原産地:日本、東南アジア、中国
形態:低木
ナンテン(Nandina domestica)はメギ科の常緑低木で、中国や日本が原産です。自然界では樹高3mほどにまで成長します。ナンテンという名前は漢名の「南天燭」または「南天竹」に由来し、日本では「南天」と呼ばれるようになりました。ナンテンが訛ってナビテンやナルテンなどと呼ばれることもあります。
ナンテンは、梅雨時から夏にかけて、黄色い花粉が目立つ小さな白い花を咲かせます。この花粉は昆虫により運ばれます。秋が深まるにつれて次第に紅葉する葉も美しく、冬になると、ナンテンの一番の特徴でもある真っ赤な実を付けます。
赤い実をつけた庭を彩るナンテン。santorihan/Shutterstock.com
ナンテンの花・葉・実の特徴

園芸分類:花木、庭木
開花時期:6〜7月
樹高:2〜3m
耐寒性:普通
耐暑性:普通
花色:白色
南天の開花時期は梅雨から夏。つぼみは円錐状、花弁は6枚の小ぶりな白い花です。花が終わると実をつけ始め、晩秋から冬に熟して赤くなります。
真っ赤な丸い南天の実は、ツグミやヒヨドリなど野鳥の好物であり、漢方の原材料としても知られています。
また、枝の両側に鳥の羽のような葉をつける、羽状複葉(うじょうふくよう)と呼ばれる葉も特徴的です。
