◆軽自動車をあおるハイエース

「はじめはそれほど気にしていませんでしたが、パッシングもされて驚きました。私の車に近づいてくると、横から幅寄せをしてきたんです」
相手の車は大型のハイエース。運転手は男性で、運転に慣れている様子だった。
「私の運転に対してイライラしていることはわかりました。私の車は軽自動車なので、大型車に車間距離を詰められるのは、命の危機を感じるほど怖かったです」
道を譲るべきかを悩みながら走り続けた田中さんだが、怖くて何もできなかったそうだ。
◆どんどん細い道へ入り込んで…
周りには他の車はおらず、どんどん細い路地に入り込んでいったのだが……。「片側一車線、軽自動車であれば問題なく通れる道ですが、ハイエースはその道に入れませんでした」
ハイエースは道をバックすることを余儀なくされた。田中さんは、はるか前方で立ち止まり“その様子”を見ることにした。
「スムーズにバックできるような道ではないんですよ。相手は苦労していましたね」
田中さんに対して怖い思いをさせた相手が、窓から頭を出し“ぶつからないように必死になる様子”に、「ざまあみろ!」と心の中で叫んだという。
「何とも言えない清々しさを感じました」
<取材・文/chimi86>
【chimi86】
2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。

