やるべきことはわかっているのに、大事なことほど手をつけられない。そんな「先延ばし」の裏には、思考やタスク整理の癖が隠れています。先延ばしの原因と改善のコツを、専門家がすすめる簡単な4つのステップでわかりやすく紹介します。
教えてくれるのは、中島美鈴(なかしま・みすず)さん
臨床心理士・公認心理師・心理学博士。専門は時間管理とADHDの認知行動療法。現在は中島心理相談所 所長。九州大学大学院人間環境学府にて学術協力研究員も務める。著書に『先延ばしグセ、やめられました! 書いてみるとうまくいく』(大和書房)など多数。
「今日もできなかった…」と自分を責めてしまう人へ
私は臨床心理士として、主に大人のADHDの方々にカウンセリングを行っています。中でも「いつもぎりぎり」「なぜか先延ばし」という時間がうまく使えない方のお悩みを解決することが専門分野です。
みなさんもなんらかの先延ばしを抱えていらっしゃるのではないでしょうか。それが、やろうと思えばさっとやれてしまうような些細なタスクの先延ばしなのか、数年来手がつけられていない重めのタスクなのかはそれぞれでしょう。
先延ばしはすべてが悪いことではないのですが、時に「こんなことを先延ばししている自分はだらしない」「情けない」と自分を責めて、自信を削ぐことになっていることがあります。
この記事で少しでもあなたの先延ばしが解決して、また自分を信じられるようになれたらと思っています。では、実際にどう先延ばしをやめるのか、4ステップで解説していきます。

