◆まさに都市伝説のような集団だった
「こんなことしとったんや」と、発売時期が最も新しい作品のサンプル動画を再生した瞬間、私は息をのんだ。女性以外、出演者である男性の顔はすべてモザイクで隠されている(素人の参加者だから?)。
だが、その中に肩までだらし無く伸ばした“今どき流行らない長髪”の男が映っていたのだ。──あの夜、窓をノックしてきた二人組の片方と同じだ。
顔の輪郭は潰されている。それでも、肩にかかる髪の長さや薄い茶髪が記憶の像とぴたりと重なってしまう。偶然かもしれない。しかし、胸に走った確信は消せなかった。
都市伝説だと笑い飛ばしていた〈こたつ会〉だったが、それは確かに存在しているのかもしれないし、しないのかもしれない。ただ一つ言えるのは、まさに都市伝説のような集団だ、ということだ。
<取材・文/茜あやめ>

