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高速バス「全焼」でもケガ人なし&荷物無事 対応にX称賛、年2訓練の北都交通「臨機応変な判断が活きた」

運行会社「北都交通」(本社・札幌市)の空港連絡バス1台が2025年12月17日に北海道の道央道・千歳恵庭ジャンクション付近で全焼した火事で、乗客・乗員合わせて41人がケガなく避難し、荷物も全て無事だったことが報じられている。

北都交通のインスタグラム(hokutokotsu)より

Xでは現場の対応力を称賛する声も散見される。なぜこのように動けたのか。同社に取材した。

「怪我人ゼロどころか、荷物まで無事だなんて!」

北都交通のバス事業部は19日にJ-CASTニュースの取材に応じ、バス自体は最終的に骨組み以外が「全焼」したという、火事の顛末を明かした。

当初、66歳の男性乗務員が高速道路を運転中に異変を感じ、サイドミラーを確認すると車両後方部から煙が出ていたという。すぐには停車できない場所だったため、その間に、付近の同社バスに無線で連絡・救援要請した。

停車したのは11時40分ごろで、数十秒ほどして応援車両が到着。炎上したバスの乗務員が安全を確保して客を離れた場所に避難させる中、応援の乗務員は消火器を持って駆け付け、消火活動を行った。

客誘導を終えた乗務員は荷物を運び出し、応援の乗務員も加わった。5分遅れで3台目にあたる別の応援車両が到着。それぞれ10分間の停車時間で、2台目に客7人、3台目に残りの33人を乗せ、1台目の目的地だった新千歳空港に出発したという。

今回の事案が報じられるとXでは、「これだけ燃えてて、怪我人ゼロどころか、荷物まで無事だなんて!」「運転手さんの判断力、行動力すごい。速やかに連携できた北都交通さんもすごい」「もしかして緊急時の訓練とかしてたのかな?」「普段から危機管理がしっかりしてるんでしょうね。皆さん無事でよかったね」といった声が上がっている。

「日ごろやっている訓練が活かされた」乗務員の臨機応変な判断も

実際、どのように備えていたのか。同事業部は、他社との比較は分からないとしつつ、年2回ほど緊急時を想定して消火器や発煙筒を用いた訓練を実施していると説明し、

「今回については、本当に日ごろやっている訓練が活かされた形になっているとみております。消火活動といっても、駆け付けて一番最初の段階で消火器をかける、適切に発煙筒を配置する、エンジンルームの......火が激しかった辺りのふたを開けて消火活動をすると、さらに火が大きくなるのではないかと機転を利かせて、ふたは開けずにそのまま消火活動をしたとか、そのあたりは問題なかったのかなと思っております」

と話した。加えて、「非常事態なので、全て完璧にマニュアルで網羅できているわけではない、乗務員の判断が適切だった」「臨機応変な判断が活きた」としている。

一方、荷物を取り出したことは「賛否両論あると思う」とも。乗務員の判断としては、煙は出ていたが消火活動で弱まったので、荷物を取り出したと説明した。バスが燃え盛っている時の映像も拡散されているが、「その中で荷物を取り出したというわけではない」と理解を求めている。

配信元: J-CASTニュース

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