いつまでも輝く女性に ranune
冬に輝く塊根植物|冬型コーデックスの魅力と代表種、育て方をプロが徹底ガイド!

冬に輝く塊根植物|冬型コーデックスの魅力と代表種、育て方をプロが徹底ガイド!

冬型塊根を楽しむ人たち|SNSから広がり、暮らしへと根付く育成スタイル

ここでは、SNSをきっかけに出会った俳優・岩男海史さんと、筆者の身近な地域でオリジナルジュエリーショップを営む久我雅俊さんという、異なるフィールドに身を置きながらも冬型塊根に魅せられたお二人をご紹介します。

岩男海史 Love’s ケラリア・ピグマエア

岩男海史とケラリアピグマエア

まずご紹介するのは、俳優のさん。
2022年の「鎌倉殿の13人」(平知盛役)と、現在放送中の「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」(仙太役)と、NHK大河ドラマの話題作に出演されている今注目の若手俳優でもあり、自ら「」という服飾ブランドも手がけるなど、マルチな才能を発揮しています。

写真は、岩男さんが念願だったケラリア・ピグマエアを大阪で迎え入れた時のもの。
長い間、さまざまなショップでチェックしながら、ようやく巡り会えた株なのだとか。

極太の塊根、バランスよく伸びる枝ぶり、そして株全体に密に茂る多肉質の葉。
その姿は、まるで「岩男さんの子になれてうれしい!」と語りかけているようにも感じられます。植物との出会いを喜びとともに語る岩男さんの言葉から、ピグマエアへの強い愛情が伝わってきます。

久我雅俊 Love’s 亀甲竜

GAJU久我雅俊と亀甲竜

次に紹介するのはさん。世田谷公園近くでジュエリーブランド「」を展開するオーナーデザイナー。
三宿通り沿いにある工房兼ショップは、入口に多肉や観葉植物が溢れているのは近隣でも有名な話。
看板がなければ園芸店と見間違えるほどの“プランツアトリエ”となっています。
ジュエリーデザイナーであると同時に、久我さんがビザールプランツという底なし沼の住人であることが、写真の中の満面の笑みからも伺えます。

そんな久我さんが唯一大切に育てている冬型塊根が、手にされている亀甲竜。
塊根の亀甲模様(凹凸)がとても美しく、造形としての完成度が高い一株を大事にされています。
日頃から“形”や“質感”を扱うジュエリー制作に携わる久我さんが亀甲竜に魅了されるのも、どこか必然のように感じられます。

まとめ|冬にこそ出会いたい、塊根植物の静かな生命力

冬型塊根植物は、気温が下がる季節にそっと動き始め、静かに力を蓄えながら成長していきます。
冬の棚に並ぶ彼らを眺めていると、落ち着いた“癒やし”の時間が流れ、翌朝ふと芽が伸びているだけで心が“ワクワク”するような、小さな喜びが積み重なっていきます。
趣深い姿がゆっくりと変化していく時間に寄り添うことで、冬ならではの魅力を深く味わうことができます。

さらに、塊根植物の中には、原産地の野生個体が絶滅危惧種に指定され、国際的に取引が禁止・規制されているものも多く存在します。
そのため、国内で合法的に流通している園芸用の種苗を大切に育てていくことは、貴重な植物を次世代につなぐ大切な行為でもあります。

冬の成長期をゆったり見守りながら、“癒やし”と“ワクワク”を感じられる日々を、この小さな命とともに楽しんでいきたいものです。

< class="popup-close">×</>

(L’Hér.) Engl.は、1789年にこの種を初めて発表・記載したフランスの植物学者Charles Louis L’Héritier de Brutelleと、1908年に記載を改訂したドイツの植物学者Adolf Englerに由来。

< class="popup-close">×</>

冬型塊根のアイコン的存在、ディオスコレア・エレファンティペスは、日本では「亀甲竜」という名でお馴染みです。

巨大でゴツゴツとした塊根が特徴で、まるで亀の甲羅のような模様をしていることから、日本ではこの名が付けられました。
海外では、この塊根が“象の足”に見えるとされ、Elephant’s foot や elephant’s foot yam(象の足のヤム芋)と呼ばれます。
学名の elephantipes もラテン語で「象の足」を意味しています。
確かに象の足にも見えますが、亀の方が私たち日本人にはめでたい印象がありますよね。

塊根には水分と養分がたっぷり蓄えられており、冬になると成長点から芽を伸ばします。
その芽はやがてツル状に伸び、ところどころに可愛らしいハート型の葉を広げます。
このハート型の葉は、下の写真のように塊根径3cmにも満たない幼苗でもあらわれるため、小さな株でも可愛らしさを堪能できるのも魅力です。
亀甲竜の苗 そしてこの長く伸びたツルをどのように仕立てるかも、亀甲竜を楽しむ醍醐味のひとつ。
SNS映えも抜群で、Instagramでは多くの方が独自の仕立てを披露しています。
大きく育つと存在感も増し、インテリアグリーンとしても、コレクションとしても人気です。

原産地は南アフリカ北東部のリムポポ州やエスワティニ周辺、モザンビークの乾燥地帯。
これらの地域は冬雨型気候であるため、亀甲竜はこの環境に適応して進化してきました。
意外にも現地では、塊根部が地中に埋まっている個体が多いといわれています。

< class="popup-close">×</>

Pillansは、この品種を1934年に初めて発表・記載した南アフリカの植物学者Neville Stuart Pillansに由来。

< class="popup-close">×</>

オトンナ・ヘレーは南アフリカ、リヒターズフェルト山脈原産の冬型塊根植物です。
属名の「Othonna」はギリシャ語で「小さなもの」を意味し、種小名の「herrei」は発見者であるヘンリー・ヘア氏に由来します。
和名「蛮鬼塔(ばんきとう)」は、塊根のゴツゴツとした形状が鬼の顔や塔のように見えることから名付けられたと考えられています。
この奇怪な塊根から放射状に伸びるヘラ状で多肉質の葉は、触ってみるとスベスベとした感触で、グレーグリーンの色彩もとても綺麗。
また秋〜晩秋にかけて小さな黄色い花を咲かせます。
オトンナへレーの花のアップ 花序は、上の写真ようなカピトゥラ(capitula)と呼ばれる形状をしており、これは多数の小さな花が短い軸の先端に密集していて、一つの花に見えるような構造を指します。
成長とともに塊根や葉の姿が奇怪に変化する様子は観賞価値が高く、でも可憐な花を咲かせるという、このギャップ萌えにやみつきになる方が多く、とても人気の品種です。
オトンナ属の多くがそうですが、開花のタイミングさえ合えば交配もしやすいので、増やす楽しみも味わえます。

< class="popup-close">×</>

Hutchはこの品種を1917年に初めて発表・記載した英国の植物学者John Hutchinsonに由来。

< class="popup-close">×</>

オトンナ・ユーフォルビオイデスは、南アフリカ北ケープ州原産で、乾燥した花崗岩で形成された岩場に自生しており、太く膨らんだ塊根は成長と共に表皮が剥け、どこか生姜にも似た独特の姿をしています。
最も特徴的なのは、その塊根から伸びるトゲと葉と、小さく黄色い花のコンビネーション。
トゲは花後の花柄が残ったもので、ユーフォルビアの一部の品種(バリダやステリスピナ)がこのような特性があるため、ユーフォルビオイデス(ユーフォルビアみたいな、の意味)の名の由来の一つとして考えられています。
放射状に伸びるヘラ状で多肉質の葉も可愛らしく、その間を縫うようにカピトゥラ状の黄色い花を咲かせる様子は、まるで鬼が花を携えているよう。
ゆえに、黒鬼城なんて和名が付いたのでしょうね。

< class="popup-close">×</>

※(L.f.) Toelkenは、1782年にスウェーデンの植物学者リンネ(息子の方)が最初のこの種を発表・記載し、1978年にTylecodon 属を設立した南アフリカの植物分類学者Helmut R. ToelkenによってTylecodon属へ再分類されたことを意味しています。

< class="popup-close">×</>

チレコドン・レティキュラーツスは、南アフリカからナミビアの乾燥地帯に自生する冬型の塊根植物で、独特なフォルムに魅了されるファンが多い“冬型塊根の代表的存在”です。 表皮がところどころ剥けた力強い塊根から複数の枝が伸び、枝先には青緑色で厚みのある多肉質の葉が密生します。 秋から冬にかけては、小さなベルのような花を咲かせ、その後に残る枝分かれしたトゲ状の花柄が複雑に絡み合い、独特の網目模様を作り出します。 学名はこの網目模様(=reticulata)に由来したラテン語です。 こうして残った網目状の花柄こそチレコドンのトレードマークともいえる特徴で、網目の密度が高く、なおかつ枝が短く全体的に締まった姿のものは「良型」とされ、高値で取引されます。 価格はさておき、この摩訶不思議なフォルムは、いつまで眺めていたくなります。 和名の「万物想」とは、よく名付けたものです。

チレコドンのすごいやつ
写真は海外の所有者の株だが、こうなると日本では4〜5万円はする。
Photo by Valentino Vallicelli/llifle.com
成長はとても遅く、枝を徒長させずに塊根部を太らせるには、灌水をかなり辛めにおこない、休眠期に十分に光を当てるなど、栽培手腕と、花柄が味わいを増すだけの長い年月が必要ですが、基本的には後述の「育て方」のポイントを押さえれば、初心者でも無難に育てることは可能です。

< class="popup-close">×</>

(Schönland) Toelkenは、1730年に南アフリカの植物学者Selmar Schönlandが最初のこの種を発表・記載し、1978年にTylecodon 属を設立した南アフリカの植物分類学者Helmut R. ToelkenによってTylecodon属へ再分類されたことを意味しています。
Pearsoniiという種名は南アフリカの植物分類学に貢献したピアソン(HW.Pearson)氏に由来。

< class="popup-close">×</>

チレコドン・ペアルソニーは、南アフリカのノーザンケープ州やウエスタンケープ州、そして南西ナミビアの乾燥地帯に分布しています。
標高300〜1100mほどの岩場や砂礫地に自生しています。
地際には肥大した塊根を持ち、同種のレティキュラーツスよりはどっしりと低重心な印象で、同様に成長はとてもゆるやかです。
野生種は最大のものとなると地上部は高さ30cm、塊根直径は12cm前後まで肥大しますが、園芸品種として流通しているものは、塊根の直径が3〜4cm、枝幅が10cm程度のものが主流。

細長い多肉質の葉はレティキュラーツスよりも明るい灰緑色で、落葉後に淡いクリーム色の花を咲かせますが、レティキュラーツスのように花柄は残りません。
ゆえに、”さっぱりとしたレティキュラーツス”、という印象ですが、夏の落葉後の花崗岩のような無骨な造形美こそがペアルソニーの醍醐味であり、愛好家の心を惹きつける理由といえるでしょう。

< class="popup-close">×</>

(L.) L’Hérは、1753年にスウェーデンの植物学者Carl Linnaeus(カール・リンネ)がこの種を正式に記載し、1789年にフランスの植物学者Charles Louis L’Héritier de Brutelle(ルイ・レリティエ・ド・ブルテーユ)によりPelargonium属へ再分類されたことを意味しています。

< class="popup-close">×</>

ペラルゴニウム・トリステは、南アフリカのノーザンケープ州やウエスタンケープ州の岩や石の多い乾燥地帯に自生しており、1632年に英国で発表されたとき、自生地以外の地で紹介された最初のペラルゴニウム種とされています。

古木のようなコルク質の塊根を持ち、塊根の上部から生える茎からはニンジンの葉のような細かい葉をつけ、葉の表面は銀白色の微毛で覆われ、光を反射するような独特の質感を持っています。
花は小さな星形で、傘状に集まった花序を形成し、淡い黄色や薄いピンク色の花弁に暗赤色の斑点が入ることもあります。
夜間に甘い芳香を放つことから「Night-scented Pelargonium (夜香のペラルゴニウム)」とも呼ばれており、丁寧に育てれば長年にわたりその個性的な姿と香りを楽しむことができます。

ちなみに、トリステは塊根の形によって見た目の印象が大きく変わるため、フォルム選びにこだわる愛好家が多い印象です。
というのもトリステは成長速度が極めて遅く、10年かけても数mmしか太らないことから、購入後に塊根の形が変化することはほぼありません。
そのため、最初の形選びがとても重要になります。

< class="popup-close">×</>

Dinterは、この種が1926年にドイツの植物学者Moritz Kurt Dinterにより発表・記載されたことに由来。

< class="popup-close">×</>

ペラルゴニウム・ミラビレは、南アフリカのナミブ砂漠地域が原産。
最も特徴的なのは、サンゴのように複雑に分岐した枝の構造です。
このため、塊根植物というよりは「灌木」にカテゴライズされることもあります。
主幹は非常に短く、直径は最大で約4cm程度であり、そこから細くて硬い枝が放射状に広がり、全体で直径約60cmに達することもあります。
枝は赤褐色から灰褐色で、表面にはワックス質の物質が含まれています。
この枝、現物を見ただれもが”かりんとう”を連想するようです。

葉はとても小さく、長い葉枝を持ち、表面はグレーグリーンで柔らかく、両面に微毛が生えていて、これがまた可愛らしい🥰
開花株になると、初夏の休眠に入る前に小さな花を咲かせます。
花は、白〜薄ピンク色の花弁の中央にチェリーレッド色のドットをまとった、とても可愛らしい見た目で、まるでサンゴが花を咲かせたような印象。

< class="popup-close">×</>

E.Mey. ex R.Knuthは、この学名をドイツの植物学者E. Meyerが1835年に提案し、ベルリン植物園の植物分類学者R. Knuthによって1912年に正式に発表されたことに由来。

< class="popup-close">×</>

モンソニア・ムルチフィダは、南アフリカのノーザンケープ州および南西ナミビアとの国境となるオレンジ川沿いや、その沿岸砂漠帯といった海霧の掛かる乾燥地域に局地的に分布している小型の塊根性半低木です。

粗い砂礫や岩間の隙間といった、極めて水はけの良い過酷な環境に適応し、地際から太く短い主幹を伸ばし、その幹がやがて地表に近いところで水平に枝を広げて、直径20~25 cm程度までに展開することもあります。
幹の色は灰褐色〜薄茶色で、表面には短く毛が密生し、独特の質感を呈します。

晩秋になると枝の至る所からまるでパセリのような葉を展開し、その葉が多方向に裂けるように見えます。
この特徴がラテン語による学名「multifidus=多裂」の由来となっています。
また葉全体は、白~銀の細毛に覆われ、光を浴びると葉そのものが美しく際立ち、横に広がる樹形と相まって盆栽的な趣を感じさせます。

さらに、桜を彷彿とさせる花も大きな魅力の一つです。
花期になると、枝先から花茎を僅かに伸ばし、直径2.5~3 cmほどの淡いピンク色の花を咲かせるのですが、花弁の根元に赤いマーキングが入ることにより花の存在感が増し、この花見たさにムルチフィダを求める方も多くいます。

< class="popup-close">×</>

Wyleyの表記は、1850年代後半にこの植物を最初に発見し、新種として認識した英国の地質学者Andrew Wyley(アンドリュー・ワイリー)を指します。
ただし、Wyley自身はこの植物を学名として正式に発表していません。

ex Harv.という表記は、Wyleyの標本と記述をもとに、1863年に正式な新種記載を行ったアイルランドの植物学者William Henry Harvey(ウィリアム・ヘンリー・ハーヴェイ)を指します。
exは、「前者が記述し、後者が正式に発表した」ことを意味します。

Welwの表記は、その後、本種の形態や分類学的位置づけが再検討し、1869年に現在の Pachypodium属に移した、オーストリアの植物学者Friedrich Martin Josef Welwitsch(フリードリヒ・ウェルウィッチ)を指します。

< class="popup-close">×</>

パキポディウム属のほとんどの品種はマダガスカル原産の夏型塊根ですが、パキポディム・ナマクアナムは南アフリカ原産のため、日本では冬型塊根と同じサイクルで栽培され、このカテゴリーに位置付けられています。
日本では「光堂」という名で知られていますが、この名称は中国で付けられたもので、光り輝く堂(建物)のような姿に見えることから、そう名付けられたとされています。

原産地は南アフリカ共和国ノーザンケープ州および南西ナミビアの乾燥した岩山地帯、Richtersveld(リフターズフェルド)周辺です。
この地域をナマクアランドと呼ぶため、それが学名の由来となりました。

幹は基部が非常に太く、園芸個体でも直径が最大で約25 cmまで肥大する例があります。
自生地では成長すると高さが4〜5 mに達することもあり、かなり大きくなる植物です。
幹は上部に向かって細くなり、成熟時には典型的な「瓶(ボトル)型」や「クラブフット(太い足)型」のフォルムとなります。
現地で野生株を見た人々は、その姿を「神々しい」と表現するほどです。

トゲは上部ほど密集し、基部に行くほど突起が目立つ構造をしています。
また、幹の先端部分が“北向き”に傾くこともあり、この現象は、強烈な日差しや風を避けるための適応の一環と考えられています。
この姿が”人が頭を垂れている”ように見えることから、現地のサン族(San people)からは「Halfmens(半人間)」と呼ばれ、この種にまつわるさまざまな伝説が語り継がれています。

花は他のパキポディウムとは一線を画すほど大変美しく、縦長の筒状で、内側は赤味を帯び、外側は黄緑など淡色をしています。
ただし栽培難易度は、あらゆる塊根植物の中でも1〜2を争うほどの難物で、塊根上級者以外にはおすすめできません。

< class="popup-close">×</>

(Pillans)G.D.Rowleyは、この種が1928年に南アフリカの植物学者Neville Stuart Pillansにより、Portulacaria pygmaeaとして発表・記載され、1996年にゴードン・ダグラス・ローリーによりCeraria属へ再分類されたことに由来。

< class="popup-close">×</>

ケラリア・ピグマエアは、南アフリカ北ケープ州とナミビア南部の乾燥地帯に自生しています。

まるで古木のような塊根が特徴で、そこから太く短い枝を不規則な方向に伸ばし、全体的に小型の低木のような姿になります。
成長期には厚く丸みのあるグレーグリーンの多肉質の葉が多数展開し、異形な塊根とその可愛らしい葉のミスマッチが、まるでおとぎの国に誘われたかのような感覚を覚えます。
このファンタジーな見た目こそがピグマエア最大の魅力。

成長しても高さはおよそ20cm前後とコンパクトで、成長速度はとても遅いです。
ピグマエアは雌雄異株(雄株と雌株が別々)のため、オス株の花は緑がかった白、メス株の花は淡いピンク色の小さな花と、雌雄で色が異なる花を咲かせます。
古木のような風格は和鉢などで合わせると盆栽的な造形美を楽むこともでき、それも魅力の一つです。
野生個体が極めて少なく、保全の面からも大切にされている希少種であり、その神秘的で静かな佇まいが、多くの愛好家を惹きつけています。

ただ、塊根の形によって見た目の印象がまったく変わるため、理想のフォルムに出会えるまで徹底して妥協しない愛好家が多い印象です。 これは前述のペラルゴニウム・トリステ同様、本種も数年規模ではほとんど形が変化しない超極遅の成長速度ゆえに、最初の“形選び”がとても重要になるからです。
ちなみに名前の由来ですが、属名のCerariaは塊根から生える枝が動物の角に見えることからギリシャ語で角をあらわすkeras(ケラス)、種名のPygmaeaはラテン語で小人を意味するpygmaeus(ピグミウス)に由来するとされています。

< class="popup-close">×</>

LEDライトで特に気をつけたいのは、光源からの距離です。
距離が離れすぎると徒長の原因になるため、塊根植物の栽培で使用されることの多い植物育成LEDライト「AMATERAS」や

などの場合は、光源から30〜50cmの範囲を目安に設置するのがおすすめです。

ただし、製品によって照射角度・光量・PPFDなどのスペックが異なるため、使用するライトのメーカー推奨値を必ず確認してください。

•植物育成LEDライトの詳しい情報は👉🏻コチラ < class="popup-close">×</>

エアコンでは空気は循環できないのか? という質問をよくいただきますが、エアコンとサーキュレーターでは”空気の動かし方”が根本的に異なります。
まずエアコンは、基本的に室内の温度を調整することを目的とした機器です。
そのため吹き出し口付近だけ風量が強く、風の向きも一定、またはわずかにスイングする程度に限られます。
部屋全体の空気を均一に動かすようには設計されていないため、温度自体は変化しても、室内には必ず“空気が滞留する場所”が残ってしまいます。

特に塊根植物を置きやすい棚の上や部屋のコーナー、窓際などは、もともと空気が動きにくい“デッドスペース”になりがち。
エアコンの風は、こうした細かなスペースまで十分に届かないことが多く、株の周囲だけ湿気や熱がこもる原因になり、空気の停滞が根腐れやカビの発生、病害虫の誘発にもつながります。

一方でサーキュレーターは 「空気そのものを攪拌し、循環させること」 を目的とした機器です。
エアコンの風との大きな違いはその風の質にあります。
サーキュレーターは直線的で強い風を壁や天井に向けて送り、室内に大きな空気の流れ(循環ループ)を作り出すことで、部屋全体の空気をまんべんなく撹拌します。
この空気循環により、株の周囲や植物棚の上に生じやすい「空気のよどみ(=蒸れ・湿度の偏り)」
を効果的に防ぐことができます。

塊根植物にとっては、エアコンだけでは不十分で、サーキュレーターを併用して“空気を混ぜる”ことが非常に重要になります。
ちなみに一般的な扇風機は人体用に設計されているため構造的に風を拡散させてしまい、室内空気の循環には不向きです。

•サーキュレーターの詳しい情報は👉🏻コチラ

< class="popup-close">×</>

見た目が酷似している「メキシコ亀甲竜」という夏型の塊根植物があり、区別するために本種を「アフリカ亀甲竜」と呼ぶこともあります。

< class="popup-close">×</>

野生種は、の公開している「南アフリカ植物レッドリスト」において、として評価されています。

< class="popup-close">×</>

2023年4月25日付けのにおいて、同年2月23日にCITES付属書III (Appendix III=国際取引規制対象)に追加されたことが記述されています。
ただし、人工的に繁殖された園芸個体は規制対象外。

< class="popup-close">×</>

2023年5月21日よりCITES(ワシントン条約)付属書III (Appendix III=国際取引規制対象)に追加されたことが記述されています。※参照。
ただし、人工的に繁殖された園芸個体は規制対象外。

< class="popup-close">×</>

2023年4月25日付けのにおいて、同年2月23日にCITES付属書III (Appendix III=国際取引規制対象)に追加されたことが記述されています。ただし、人工的に繁殖された園芸個体は規制対象外。
野生種は、の公開している「南アフリカ植物レッドリスト」において、として評価されています。

< class="popup-close">×</>

2022年4月に(国際自然保護連合)により「Critically Endangered (絶滅寸前種)」に指定。
2023年5月21日よりCITES(ワシントン条約)付属書III (Appendix III=国際取引規制対象)に追加されたことが記述されています。※参照
ただし、人工的に繁殖された園芸個体は規制対象外。

⚠以前は「サルコカウロン属ムルチフィズム」という学名でしたが、1996年にドイツの植物学者Focke Albersの論文により、サルコカウロン属がモンソニア属に統合されたことにより「モンソニア属ムルチフィダ」に学名が変わりました。

< class="popup-close">×</>

2021年5月に(国際自然保護連合)により「Least Concern (軽度の絶滅懸念)」に指定。
の公開している「南アフリカ植物レッドリスト」では、野生種はに指定。
(ワシントン条約) 附属書II(Appendix II)に掲載されているため、種の保全のため国際取引には許可証(CITES許可証)が必要。ただし、人工的に繁殖された園芸個体については規制の対象外。

< class="popup-close">×</>

野生種はの公開している「南アフリカ植物レッドリスト」において、として評価されています。
2023年5月21日よりCITES(ワシントン条約)付属書III (Appendix III=国際取引規制対象)に追加されたことが記述されています。※参照。ただし、人工的に繁殖された園芸個体は規制対象外。

監修・取材協力

gadintzkiplants

東京都世田谷区奥沢7丁目18-1ハドル自由が丘101
東急大井町線九品仏駅から徒歩1分 東急東横線/大井町線自由が丘駅から徒歩8分
OPEN 12時〜19時(場合によっては20時)

Credit 文&写真(クレジット記載以外) / 編集部員K - ライター・エディター -

フリーランスのロックフォトグラファーの傍ら、サボテンを愛し5年、コーデックスに魅せられ3年を経て、2022年4月にガーデンストーリー編集部に参加。多肉植物関係の記事を中心に、精力的に取材&執筆を行う。飼い猫「ここちゃん(黒猫♂6歳)」に日々翻弄されている。

あなたにおすすめ