いつまでも輝く女性に ranune
新幹線で後ろの座席から“悪臭漂う靴下”がにょきっと…30歳女性が「臭くて頭がおかしくなりそうなんだよ」と大声で怒鳴りつけた結果

新幹線で後ろの座席から“悪臭漂う靴下”がにょきっと…30歳女性が「臭くて頭がおかしくなりそうなんだよ」と大声で怒鳴りつけた結果

◆あまりの悪臭に「もう限界!」

 黒いビジネス用のソックスを履いた足だった。平井さんの体には触れないものの、ごく至近距離にあるその足から、強烈なニオイが立ち上ってきていた。

「悪臭に対する生理的な嫌悪感が一気に押し寄せてくる感じでした。とにかく休みたかったので、文句を言うのは堪え、身体を足とは逆の方に預けて、ハンカチを鼻に当てて何とか眠ろうとしたんです。でも、漂い続ける悪臭が鼻をついて離れなくて……」

 我慢だ、我慢だと心の中で自分に言い聞かせたが、あたりに悪臭が漂い続けていると思うと堪らなかった。

「その時の出張は本来ならば上司が行くはずのものでした。それを押し付けられて私が行くことになって……。しかも、私のせいではないミスでお客様から心無い言葉を浴び……。ようやく休めると思ったら、私の存在など無視したような扱いを受け……。そんなことが頭を駆け巡っているうちに限界を迎えてしまったんです。私はまた無意識に行動していました」

 平井さんはストレスのあまり、自分の頭を掻きむしっていた。

「隣のクチャラー老人がこちらを見てギョッとした顔をしていたので、ものすごい様子だったんだと思います。私は周りの視線など完全に無視して、椅子の上に勢いをつけて立ち上がっていました。そして、後ろの席を覗き込んだんです」

◆我慢の限界で怒鳴りつけたら…

 座っていたのは、50代ごろと思われる会社員風の男性だった。男性は「なんだコイツは」という顔で、髪を振り乱して仁王立ちしている平井さんを見上げていた。

「私は自分でも信じられないほどの大声で怒鳴りつけていました。『足を突っ込んでんじゃねえよ!! こっちは臭くて頭がおかしくなりそうなんだよ!』と。髪を振り乱した女にいきなり怒鳴られたことに、男性は完全に怯えている様子でした。顔面蒼白で『すまない! 悪かった!』と謝り、すぐに足を引っ込めました。目的を果たしたことで私も冷静になったんですが、隣の席を見ると、クチャラー老人も怯えた顔でこちらを見ていて……。席を立ってどこかに行ってしまい、二度と戻ってきませんでした……」

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 ようやく平穏が訪れたが、平井さんの心は静まるどころではなかった。周囲の乗客全員から「ヤバい奴」と思われたことが恥ずかしすぎて、目的地まで一睡もできなかったという。

<TEXT/和泉太郎>

【和泉太郎】
込み入った話や怖い体験談を収集しているサラリーマンライター。趣味はドキュメンタリー番組を観ることと仏像フィギュア集め
配信元: 日刊SPA!

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