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「地方の若者が新車のアルファードに乗れる秘密」元ディーラー営業マンが暴露。“最低500万円”でも現実的な選択肢になるワケ――大反響セレクション

「地方の若者が新車のアルファードに乗れる秘密」元ディーラー営業マンが暴露。“最低500万円”でも現実的な選択肢になるワケ――大反響セレクション

◆アルファード以外にもマイルドヤンキーが好む車があった

トヨタのミニバンに限らず、マイルドヤンキーが好む車は国内メーカーにもあります。筆者は2016年まで日産系のディーラーに勤務していました。当時はマイルドヤンキーという言葉はあまり浸透していませんでしたが、マイルドヤンキーに合致するターゲット層が好む車がありました。

それは“エルグランド”です。現行モデルのE52型はアルファードに引けを取らない威圧的なフロントフェイスが特徴で、見た目を重視している層には刺さるものがありました。筆者は見た目重視かつアルファードは他人と被るから嫌だというヤンキー層に数台のエルグランドを販売したことがあります。トヨタがターゲッティングするような地元が大好きな建設業に従事する方で、筆者と同年代でも年収は高かったと記憶しています。アルファードとの明確な違いは残クレを使わなかったことで、7年以上の長期間ローンを組んで買っていたのが印象的でした。

◆クルマは単なる移動手段ではない


トヨタ自動車
※写真はイメージです(tamayura39 – stock.adobe.com)
このように一見、収入と釣り合わないように見える若いマイルドヤンキー層のアルファード所有ですが、実際はメーカーのマーケティング戦略、残クレといった金融商品の普及、そして地方ならではの生活環境や価値観が背景にあるのです。メーカー側が「地元志向・仲間重視・派手好み」というマイルドヤンキー層に向けて車を設計し、販売店が彼らの生活実態に寄り添ったローンを提案することで、高額なミニバンも現実的な選択肢となります。

元ディーラーとしての実体験から言えば、こうした車選びは彼らの“自己表現”そのものであり、社会的な評価軸とは異なる「地元内でのステータス」が何よりも大切にされている印象を強く受けました。彼らにとって、クルマは単なる移動手段ではなく、生活の中心であり、誇りであり、存在証明にもなっているのかもしれません。

<文/宇野源一>

【宇野源一】
埼玉県在住の兼業ライター。大学卒業後、大手日系自動車ディーラーに就職。その後、金融業界の業務・教育支援を行う会社に転職し、法人営業に従事しながら、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、AFP資格を取得。X(旧Twitter):@gengen801
配信元: 日刊SPA!

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