
日本の47都道府県にはそれぞれ、シンボルとなる花・木・鳥があります。中には「都道府県の魚」や「都道府県の動物」を定めている県も。地域を象徴する「都道府県の花」または「県花」は、古くから日本で親しまれたものもあれば、海外から伝わった比較的新しい花もあり、選ばれた理由もさまざまです。そんな都道府県の花の3択クイズに挑戦! 今回のお題は「岩手県の花」。岩手県のシンボルは次の3つの花のうちどれでしょう?
魅力あふれる歴史と自然に彩られた岩手県 「岩手県の花」は次の3つのどれ?

世界遺産に登録された平泉や、渓谷美が楽しめる厳美渓、透明度の高い地底湖で名高い龍泉洞などの美しい景勝地があり、また宮沢賢治の故郷としても知られる岩手県。南部鉄器などの伝統工芸品も有名で、わんこそばや盛岡冷麺などのご当地グルメも多彩と、自然から文化まで幅広い魅力があり、訪れる人を魅了する人気の都道府県です。
そんな岩手県を象徴する「木」はナンブアカマツ、「鳥」はキジ、「魚」は南部さけ。それでは、岩手県の花は、次のA~Cのどれでしょう?
A ハナショウブ

B キリ

C リンドウ

ヒント
初夏に香りのある花を咲かせ、格式高い家紋の植物としても知られています。
正解は…
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Bキリ

キリの基本データ
学名:Paulownia tomentosa
科名:キリ科
属名:キリ属
原産地:中国中部
和名:キリ(桐)
別名:キリノキ、ハナギリなど
英名:princess tree、empress tree、foxglove-treeなど
開花期:4~6月
花色:紫
形態:落葉性高木
樹高:8~15m
古くから庭木として植栽されてきたキリ。日本の樹木では最も軽く、柔らかい材質で知られ、成長が早くて材に狂いが少ない、断熱性や調湿性に優れるという特徴から、タンスや下駄などさまざまな用途に利用されてきました。また「桐紋」は「菊紋」と並んで皇室紋として利用される格式ある家紋で、日本政府の紋章にも採用され、500円硬貨の模様にも使われています。岩手県産のキリは「南部の紫桐」と呼ばれ、品質の高さに定評があり、昭和30年に公募により県の花として決定されました。
キリの開花期は4~6月で、淡い紫色の釣鐘形の花が房状になり新葉の展開に先立つかほぼ同時に開花を始めます。大きな葉もあり、高い位置で開花するため観賞しにくいですが、満開時には全体が薄紫に染まるような美しい景色になります。

キリは成長が早く、キリという名前も、切ってもすぐに芽を出すことから「切る」に由来するというのが定説。15~25年で成木となることから、江戸時代頃には女の子が生まれたらキリを植えて、結婚するときにはその木で箪笥を作って持たせるという風習もありました。
大木になるのが早いことから、近年は庭木として使われることはあまりありませんが、広い公園など公共空間の緑化に利用されることがあります。

