年齢的には30代から40代で発症することが多いとのことです。
これに対して、女性型の脱毛は「FPHL(Female Pattern Hair Loss)」と呼ばれています。ストレスや毛染めなどの外的要因に加えて、およそ50代以降で起こる女性ホルモンの減少などが複雑に関与するとのことです。またデータによると、40歳代で25%、69歳までには41%の女性に見られるとされています。
毛髪の悩みに関しては個人差があり、また治療法としてもかなり限られていたり、高額になったりします。こう考えると予防が大事です。ではどのような習慣が良くないのでしょうか。ということで、ここでは特に女性を中心として、「髪のボリュームがなくなるNG習慣」について取り上げてみます。
●偏った食事、睡眠不足
髪の95パーセントはたんぱく質でできています。肉、魚、大豆製品などから1日150グラムのたんぱく質を摂ることを目安にするといいようです。また、髪の成長に関わる栄養素は、鉄分、亜鉛、ビタミンB群(ビタミンB12やビオチンなど)があります。これらもあわせて摂る用にしましょう。
鶏ささみ、鶏むね肉や羊肉、あじ、いわしなどは高タンパクかつ低脂肪です。鉄分(ヘム鉄)が多い食材はレバーや赤貝、かつお、まぐろなどが挙げられます。他にもレンズ豆、納豆、小松菜、枝豆、ひじきなどには非ヘム鉄があります。非ヘム鉄はビタミンC(お酢など)と一緒に摂ると吸収率が上がります。また亜鉛は、牡蠣、うなぎ、しらす干し、豚レバー、焼きのりなどに多く含まれています。ビタミンB12はあさりやレバーに多く、ビオチンは特にキノコ類に豊富です。
ダイエットによる食事制限は抜け毛や毛が細くなる原因となります。栄養管理アプリなどを活用しながら行うと無理がないかもしれません。また、髪の毛を成長させるホルモンは睡眠中に分泌されます。睡眠不足や睡眠の質の低下は抜け毛や髪が細くなる原因になります。寝る直前まで画面を見ていると睡眠の質は落ちます。忙しい日常でも睡眠時間はしっかり確保しましょう。
●カラー・パーマ、不適切な洗髪、髪を引っ張るヘアスタイル
頻繁なカラーリングやパーマは頭皮に負担をかけます。また洗髪時に強い力を加えたり、爪を立てたりすると、頭皮や毛穴にダメージが加わります。その後、乾燥させる際は早めに熱すぎない温度でドライヤーを使って乾かしましょう。自然乾燥する時間が長いと雑菌が繁殖しやすくなります。
髪型にも意識を向けましょう。ポニーテールやお団子ヘア、三つ編みなどといった髪を引っ張るヘアスタイルは毛穴に負担がかかり「牽引性脱毛症」となる可能性があるとのことです。髪をおろして過ごす日も作ることを意識します。また、頭皮の紫外線対策も忘れずに。
●過度なストレス
ストレスがかかった状態では自律神経が乱れます。そうなると毛細血管が収縮することで血流が悪化します。血流が悪化すると頭皮の栄養不足が起きやすくなり、髪の成長が阻害されます。この結果、育ち切る前の細い髪が抜けるといった状態になります。
またストレスによりホルモンバランスが崩れ、男性ホルモンの働きが活発化すると髪の毛が細くなることがあるようです。ただし、抜け毛には他の病気や内臓疾患が隠れている可能性もあります。気になる場合は皮膚科やその他専門的なクリニックなどに相談してみることも大事です。
●髪型で工夫できる部分も
ある程度の抜け毛は加齢によりしょうがない面はあります。ただその年齢に合った髪型をすることで、凜々しくて明るくイキイキした印象にすることもできます。大きく共通するポイントは以下の3つ。「1、スタイリングでトップに自然なボリュームを作る」「2、顔周りや後頭部をふんわりさせて、襟足を引き締める」「3、レイヤーカットやパーマを取り入れて軽やかな毛流れを作る」といったところです。
その人に合ったスタイルがあるので、ぜひ美容院で相談してみましょう。髪が薄くなったからしょうがないと思う必要はありません。髪型に気をかけることで気持ちも明るくなります。気持ちが明るくなればストレスも緩和されます。抜け毛を気にしてつらくなる負の循環から、こういった正の循環に自身を持って行くことができれば、日常はよりいい方向に向かうはずです。
<参考サイト>
・【医師監修】髪が細くなる要因と髪を太くする方法を解説|AGAスキンクリニックレディース
https://www.agaskin-woman.jp/lab/ikumou/thickhair/
・薄毛や髪の悩みに「食事」で気をつけることは?和食中心&たんぱく質が鍵|家庭画報.com
https://www.kateigaho.com/article/detail/41874
・60代が目指したいおばさんぽくない髪型って?カタログ&若見せヘアのポイントも|HOT PEPPER Beauty magazine
https://beauty.hotpepper.jp/magazine/649244/
