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戸建てのスケルトンリフォーム費用はいくら?建て替えとの違い・費用を抑える方法も解説

戸建てのスケルトンリフォーム費用はいくら?建て替えとの違い・費用を抑える方法も解説

戸建住宅は築年数が経つにつれて、内装や外装の劣化が目立つだけでなく、断熱性や耐震性も徐々に低下していきます。しかし、建て替えになるとかなりの費用がかかるため、できればリフォームで済ませたいですよね。

そんなときに検討したいのが、『スケルトンリフォーム』です。

費用は建物の状態や施工面積にもよりますが、1,000万〜2,500万円が目安。住宅を全体的に改修しながらも、多くの場合建て替えよりも費用を抑えられます。
本記事では、スケルトンリフォームの詳しい費用目安や建て替えとの違い、費用を抑えるコツなどをわかりやすく説明します。ぜひ参考にしてください。

1.戸建てのスケルトンリフォームでできる工事範囲

戸建住宅でスケルトンリフォームを行う前に、まずは基本を押さえておきましょう。

1-1.戸建てでのスケルトンリフォームの概要

スケルトンリフォームは、建物を『スケルトン=骨組み』の状態まで解体し、内・外装をつくり直す大規模リフォームのことです。
柱や梁、基礎などの構造部分のみを残し、壁・床・天井・屋根・配管・電気設備などはすべて撤去します。構造部分に腐朽がみられるときには、内装をつくり直す前に修繕するため、新築同様の仕上がりになります。

ただし、スケルトンリフォームが向いているのは、『在来工法(木造軸組工法)の家です。
構造部分は残すのが前提のため、強固な基礎の上に柱や梁で骨格を組んだ家でなければ、修繕費用が高くつくことや、思い通りの間取りが実現できない可能性が出てきます。

たとえば、壁で建物を支える『ツーバイフォー工法(2×4工法)』や、築50年を超える住宅でよくみられる『無筋基礎(鉄筋が入っていない基礎)』や、石の上に柱を乗せただけの『石場建て』の家には不向きです。

2×4工法の戸建て住宅は構造のリフォームに制限あり

ツーバイフォー工法の住宅などでも、必ずしもスケルトンリフォームができないわけではありません。
しかし、費用面や間取りの自由度といったメリットがいかしきれない可能性があるため、建て替えも視野に入れながら、リフォーム会社に相談したほうがよいでしょう。

1-2.スケルトンリフォームの施工範囲

スケルトンリフォームでは、建物の「壊す部分」「残す部分」を分けて施工します。

壊してつくり直す部分 残す部分(必要に応じて補修・補強)

壁、床、天井などの内装

キッチン、浴室、洗面、トイレなどの水まわり設備

ドア、窓、サッシなどの建具

給排水管、電気配線など配管配線

基礎

範囲分けしてみるとわかるように、建物をほぼ丸ごとリセットします。
内外装の大半は撤去しますが、構造部分はできる限り再利用するため、これだけ広範囲を解体しても新築より費用を抑えられるのです。内外装をつくり直す際に耐震性と断熱性を見直せば、性能面の向上も目指せます。

1-3.部分スケルトンリフォームという選択肢も

「家全体のスケルトンリフォームは予算的に厳しい」というときは、部分スケルトンリフォームという方法もあります。

ハーフスケルトン:内外装の半分を解体する

内部スケルトン:内装のみを解体する

外部スケルトン:屋根や外壁だけを解体する

施工範囲を絞ってスケルトン化すれば、費用を大きく抑えられます。

【戸建て・マンション別】予算1000万円でできるスケルトンリフォーム|事例もご紹介

(参考)スケルトンリフォームは原則『建築確認申請』が必要!

建築確認申請は、建物が法令に適合しているかを確認するための審査です。
2025年(令和7年)4月の建築基準法改正により、木造住宅の大規模リフォームでは申請が義務化されました。
延床面積200㎡以下の木造平屋は対象外ですが、2階建ての木造住宅をスケルトンリフォームするなら、申請が必要になると考えておいてください。

建築確認申請を行うことで懸念されるのは、費用の上乗せや工期の長期化です。
接道義務を満たさないなどの理由で再建築不可の物件では、スケルトンリフォーム自体ができない可能性もあります。

再建築不可物件はもうリフォームできない?2025年建築基準法改正後もできるリフォームと解決策

【2025年建築基準法改正】リフォームへの影響は?影響の大きさ別に解説

2.戸建てスケルトンリフォームの費用相場

冒頭で「新築より費用を抑えられることが多い」「相場は1,000〜2,500万円」だとお伝えしましたが、詳細な費用も気になりますよね。以下に説明します。

2-1.坪数別スケルトンリフォームの費用目安

まずは建物の面積別の費用目安を見てみましょう。

建物の面積 費用目安
20坪(約66㎡) 1,000~1,400万円
25坪(約82.5㎡) 1,200~1,600万円
30坪(約99.9㎡) 1,350~1,800万円
40坪(約132㎡) 1,600~2,100万円
50坪(約165㎡) 1,900~2,500万円

スケルトンリフォームの費用目安は、1坪あたりの施工面積『坪単価』をベースに算出されます。目安は30〜50万円/坪ですが、リフォーム会社によってさまざま。標準仕様のグレードや含まれる工事、中間マージンなどの違いによって坪単価が変わってきます。
さらに、仕様や設備にこだわったり、耐震・断熱リフォームなどを行ったりすると、坪単価が80万円を超えるケースもあるため、予算を決める前に見積もり依頼をするのが確実です。

2-2.工期と仮住まい費用の目安

家全体をスケルトンリフォームするときは、仮住まいが必要です。
工期は3~5か月ほどかかるケースが多いので、以下の費用も見込んでおきましょう。

引っ越し費用(2回分)

仮住まい先の家賃(賃貸住宅の場合)、または滞在費(ホテルの場合)

仮住まい中の光熱費

荷物の預かり費

保険料などの諸費用

これらをすべて含めると、工事費用とは別に65〜100万円程度はかかります
月換算すると15万円前後が目安なので、「15万円 × 工期」で計算してみてください。

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