
サカキ(榊)は神事に用いられる神聖な木として知られていますが、「庭に植えてはいけない」「縁起が悪い」という説を耳にしたことがあるかもしれません。しかし結論から言うと、サカキは庭に植えても問題のない常緑樹で、日陰にも強く管理しやすいことから、生け垣や庭木としても利用されています。この記事では、サカキを「植えてはいけない」と言われるようになった理由と、基本情報・ヒサカキとの違い・育て方のポイントまで、園芸初心者にも分かりやすく解説します。
サカキの基本情報

植物名:サカキ
学名:Cleyera japonica
英名:Japanese cleyera、sakaki
和名:サカキ(榊)
その他の名前:ホンサカキ(本榊)、マサカキ(真榊)
科名:サカキ科
属名:サカキ属
原産地:日本、朝鮮半島、台湾、中国
形態:常緑性小高木
サカキはサカキ科サカキ属の庭木です。学名はCleyera japonica(クレイエラ・ジャポニカ)で、マサカキ、ホンサカキの別名もあります。原産地は日本(本州〜九州)、朝鮮半島、台湾、中国で、暑さに強い一方で寒さにやや弱い性質です。冬もみずみずしい葉を保つ常緑樹で、古くから庭木として愛されてきました。樹高は10mほどで大きくなりますが、毎年の剪定によって程よい大きさにコントロールすることができ、生け垣として仕立てることも可能です。また、祭壇や神棚、神事に供える植物としてもよく知られています。
大木に成長したサカキから落ちる花。Tokuyiro/Shutterstock.com
サカキの花や葉の特徴

園芸分類:庭木
開花時期:6〜8月
樹高:3~12m
耐寒性:普通
耐暑性:強い
花色:白
サカキの開花期は6〜8月で、花色は白。1cmほどの小さな5弁花がうつむくように咲くのが特徴です。開花後は4〜8mmの丸い緑色の果実がつき、11〜12月に黒く熟します。
サカキの葉は7cm前後の長い楕円形で、枝に互生につき、水平に広がります。常緑の葉は革質で厚く、濃い緑色で光沢があり、葉裏は淡い緑色です。
サカキは生け垣や日当たりの悪い場所にも

サカキは萌芽力があって刈り込みによく耐えるので、生け垣や仕立てものなどにも利用できます。また、もともと山野の高木の足元などに自生してきたこともあり日陰に耐えるので、半日陰などにも植栽可能です。
