国民民主党は連立与党ではない
具体的に見ていきましょう。2025年12月現在、国民民主党は連立与党ではありません。衆議院・参議院で政策を遂行するために構成する「会派」で自由民主党・連立与党である日本維新の会との狭義で178万円の壁議論が進展するケースはありますが、ほかにも優先度の高い政策が山積みの中、可能性はあまり高くないと言えるでしょう。
政権を担う自由民主党としても、日本維新の会との連携で過半数を超えた中（注1）、国民民主党を「抱き込む」必要が無いためです。かつ日本維新の会も、自分たちの政策実現を目指して連立入りしているため、国民民主党の政策を優先させる理由は現在のところ高くはないと言えるでしょう。ただ、ほかの政策で国民民主党を「抱き込む」ため、年収の壁議論で与党が譲歩する可能性は残っています。
注1：2025年11月27日の読売新聞。日本維新の会から除名処分を受けていた衆議院議員3名の会派が、自民党会派に合流すると表明しました。これにより2025年12月5日現在の自民・日本維新の会会派の所属議員は衆院過半数である233名です。
178万円になると、我々の生活はどう変わるのか
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年収の壁が178万円になると、所得税の課税される基準が（160万円の壁と比較して）年間18万円上昇することになります。年間160万円を超えないように働いていた方は、月あたり1万5000円（18万円÷12）働く、という選択肢が生じることになります。